見出し画像

#2 自分が何者かはどうだっていい

前回の雑談で、偶然同じ場所に居合わせたのが、友人の野田恭平くん。富山出身で現在は福井在住ですが、元蔵人、バーのマスター、でも本業はカメラマンという結構謎な人物です(笑)。普段から彼と話をしていると、とにかくリサーチ力と分析力に長けていて、よくそんなこと知ってるなーと思うこともしばしば。この時の雑談でも、彼の分析力は冴えまくっていました。


雑談日 2020.4.10


―コロナ。ほんとどうなっちゃうんだろね。終わるのかな。

いや、終わらないでしょう。終息っていうよりかは、うまくつきあいながらどうするか、じゃないですか。

―やっぱりそうか。久しぶりに福井の駅前に来たんだけど、人少なくなってるね……。

コロナで撮影の仕事もキャンセルになったんで、最近よく駅前をパトロールしてるんですけど、人通りはかなり減ってますね。今このあたりで営業してるお店も数軒じゃないかな。

―大変なところは多そうだよね。応援したい! っていう人たちもたくさんいていい流れだなとは思うけど、いつまで続くかによって応援する側の体力がなくなってしまわないかが心配。

みんな難しいことで応援しすぎな気がしていて。「今こういうのが求められているかも」みたいなのに挑戦しすぎで、得意じゃない分野に手を出してる人も多いんじゃないかな。自分たちでやれることで応援できることがもっとあると思うんですよね。

―ほうほう、例えば?

給付金や貸付も今増えてるけど、情報が行き渡ってるとはいえないじゃないですか。例えば、給付金の手続きを、その分野に詳しい人が代行するだけでも結構需要があると思うんですよね。

―なるほどね。行政に近い人がそういう手続きに必要な書類を取ってきてあげるだけで全然違うよね。クラスターも減るだろうし。

飲食店も前売りのチケットとか増えてますけど、もっとシンプルに、応援したい店にボトルを入れるだけでいいと思うんですよ。それで再開したらまた普通に飲みに来たらいい。そうしたらお店の人だって無理して開けなくても安心できると思うんです。

―飲食店はお店を閉めている恐怖感みたいなのもあるだろうしね。とりあえずこの期間をしのいで生きていく現金が担保できるだけで安心できるよね。

そうそう、安心して休めるっていうのが精神的にもすごく大切。

―コロナと共存するとなると、仕事のやり方とかお客さんの集め方とか、これから変わってくるんじゃないかなと思っていて。

たしかに。ずーっと同じ仕事を続けていると、その仕事しか選択肢がないと思いがちですけど、それは自分で決めることじゃないと思うんですよね。その時求められている需要に応じて、金融業界でいうところのポートフォリオ(運用商品)を組み替え続けるというか。

僕のことをカメラマンだと思う人がいれば、バーをやってる人だと思う人もいるけど、自分がほかの人からどう見られているかはどうでもよくて。楽しく暮らすためにも、生活のなかで自分にできることを常に組み替え続ける必要があるなと思ってます。

―恭平くんはすでに実践してるよね。一体何者か時々わからなくなるし(笑)。

ポストコロナかウィズコロナかわからないですけど、当然仕事のやり方も変わってくると思います。今まで以上に変化が大きな世の中になると思うので、これからも一つの仕事にこだわるつもりはまったくないですね。


(雑談終わり)

はじまったばかりのこの雑談シリーズですが、実は恭平くんの「自分にやれることで応援する方法」という言葉に背中を押された部分があります。一方で、肩書きを決めず「ポートフォリオを組み替える」というのも、個人的に興味深い話でした。私なら何と組み替えられるかな……。雑談ではほかにも、いろんな集客方法や集金方法のアイデアを恭平くんが語ってくれました。気になる方は今度本人に聞いてみてください(笑)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?