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【10分師匠】「『おかげさま』と『身から出たサビ』」〜山中伸弥〜

どうも、伊志嶺海です。

このマガジンでは、毎朝10分間で偉人の哲理を学ぶPodcastプログラム「10分師匠〜偉人の哲理〜」の内容を発信しております。

音声はstand.fmとSpotifyで聴くことができるので、そちらもぜひCheckしてください。

さて、今回の師匠は山中伸弥さん。
山中さんは京都大学iPS細胞研究所の所長をされている方です。
ノーベル医学生理学賞を受賞されたことでも有名ですね。

今回研究にまつわるお話かと思いきや、学生時代に山中さんがされていた柔道のお話でした。柔道で学んだ2つのモットーについてご教示頂きます。

以前渡部昇一さんの回で「他人のせいにせず、自分を省みて次に活かしていく」というお話をしましたが、山中さんも同じ意識を持たれているそうです。

山中さんから学んだ結論は「良いことが起きたときは、周りの方のおかげさま。悪いことが起きてしまったときは、身から出たサビだと思う。」ということです。この2つの意識は山中さんご自身がご両親から学んだことだそうで、今でも大切にしているそうですよ。

上手くいったことがあると、つい「自分が努力したからだ」と考えてしまいますよね。もちろんその通りなのですが、実際は自分だけで上手くいったということは少ないはずです。

周りの人の教えや支えがあって初めて、成果を出したり目標を達成したりできるんです。

山中さんは中学高校の6年間柔道をされていたそうです。柔道部は、練習は単調で苦しい、かつ試合も少ない部活だったそうです。野球部やサッカー部は試合も多くモチベーションも維持しやすかったかもしれないですが、柔道部は半年に1回数日の試合があるくらいで、しかもその試合に負けてしまうと、また半年間の単調な練習の日々だったとのことなんですね。

その経験で、単調さに負けない精神力と、忍耐力が身についたそうです。それが今の研究に活かされているんだとお話しております。研究も単調な毎日で、結果が出るのは数年に1回という世界なので、柔道部に入れてくれた父親のおかげだと仰っています。

そんな山中さんが高校2年生のとき、柔道三段の大学生が教育実習に来られたそうです。山中さんはその先生と稽古をすることになったのですが、先生に投げられたとき負けたくない気持ちからきちんとした受け身をせずに、腕を骨折してしまったそうです。

後ほどその教育実習の先生から自宅に謝罪の電話があったそうなのですが、そのとき山中さんのお母さんが言った言葉が、印象的です。

お母さんは先生に、「うちの息子がきちんと受け身をしなかったから骨折したんだと思います。気にしないでください。」と言ったそうです。

その母親の言葉を聞いて、何か悪いことが起こったときは「身から出たサビ」、自分のせいだと思うようにしているとのことです。

何か成果を出したときに、もし自分の力だけで達成したと言ってしまうと、周りは「すごい」と言ってくれるかもしれませんが、今後その人に何かしてあげたいとは思わないです。しかし、成果をみんなのおかげだと言ってくれたら、「また手伝ってあげたい」と思えますよね。

反対に悪いことが起きたときに周りのせいにしていると自分の成長はありません。自分の考えや行動を省みて、今後に活かしていくことが大切です。

この山中さんのような考え方は、普段から意識するように心がけていないとできないですよね。私も、周りへの感謝と自身の内省を意識して、行動していこうと思います。


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