晩に

闇来りて家路を急ぐ鳥の大群
それはヒッチコックの映画で観たときより余裕が無く、只々必死に上空を過ぎて行った。
赤色沈む寂しさに暮れて
渦巻いた雲に隠れながら少しずつ輝き始める、青い星月の夜がやって来た。
永遠に明けない宇宙の夜。今晩は。

それでも私達は生活を送らなくてはならない。やりたいことをやる。恋もする。何かを諦めたり、やめたりはしない。

いつかまた戻ってきて欲しい。どうか戻ってきて欲しい。

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