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2014年10月の記事一覧
『シャトーブリアンからの手紙』 LA MER À L'AUBE , DAS MEER AM MORGEN
最近、「さぼらないで映画紹介しよう」と思わせてくれたもう1本目の作品。
この映画、フランス映画かと思って見ていたら(フランスのレジスタンたちがナチス・ドイツにばたばた銃殺されちゃう映画なので)、ドイツ映画なんです。『ブリキの太鼓』のフォルカー・シュレンドルフ監督、13年ぶりの日本公開作です。1939年ドイツに生まれるが、フランス・ブルターニュで教育を受け、卒業後パリで政治学を学び、このときに
『三里塚に生きる』English Title : Living in Sanrizuka
最近まじめに映画紹介を更新しようと思ったのは、この映画を見たから……というのが1つ(あともう一本は、次回紹介予定の『シャトーブリアンからの手紙』)。
最近ちょっと気になっていたのは、羽田空港があまりに便利すぎてつい羽田便に乗りたくなってしまいますが、なんだか成田を打ち捨てていいのか? あんなに地元のお百姓さんたちが「ここに空港を作らないでくれ」って闘争して、双方に死者も出て、鉄塔立てたり(この鉄
『ショート・ターム』 original title: SHORT TERM 12
11月公開の映画でイチオシはこれです。「ショート・ターム」、すなわち何が短期なのかというと、子どもたちの「一時預かり」。なんらかの家庭問題によって心に傷を持つティーン・エージャーたちのシェルターなのですが、実際は「ショート・ターム」で出られる子はわずか。年齢制限でいたしかたなく「卒業」を迫られ、社会に適応できるかどうか悩む子も出る始末。
かといえば、ちょっとしたことでふさぎ込み、奇声をあげ、
『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』 original title : Grace of Monaco
グレース・ケリーは今でもファッション雑誌などではアイコンですが、私はぜーんぜん思い入れがありません。昔から知ってたことはかなりのアルコール依存症であったこと。それから、今回の映画で知ったことは、父親にかなり行く手を阻まれ、アダルトチルドレン的傾向が強いこと。親友のナオミ・ワッツがそっくりなダイアナを演じて話題になりましたが、ハリウッドの頂点? ニコール・キッドマンがもうひとりの現代のシンデレラ
もっとみる『ニンフォマニアック』 original title : NYPY()MANIAC
エロさ満載でネット上でも話題のラース・フォントリアーの新作ですが、本作の最大の特徴は、「おもしろい」ということ。オチが痛快で、くすっと笑っちゃうこと。周到に考えられたオチであること。その途中も、一つ一つ、ユーモラスであること。わざとなのかどうなのかわかりませんが、主人公が性を追求すればするほど(苦しめば苦しむほど?)、性に対する「おかしみ」というものが作品からにじみ出てきて、「あ~、セックスって
もっとみる『美女と野獣』 le title original : La Belle et La Bête
『美女と野獣』は 英語だとBeauty & Beast で B&B、フランス語だと Belle (美女)とBête (獣)でやっぱり B&B なんですね :)
その野獣を演じるのがヴァンサン・カッセルで、あなたよくこの時代にいましたね、っていうか、彼が脂が乗っている時によくもこの企画が持ち上がりましたね、っていうか、それぐらいぴったりというか、彼のための企画というか。『美女と野獣』はフランス
『悪童日記』original title : LE GRAND CAHIER,English title: The Notebook
『悪童日記』、世界を変えるような傑作だと聞いていましたが、今回の映画で初めて見、聞きしにまさるすごい作品だと思いました。なんでこんな話がこの世に生まれてきちゃったのか……。一度知った人をつかんで離しませんね。
ハンガリーはハンガリー動乱(1956年、ハンガリーの民主化運動にソ連軍が侵攻、鎮圧した事件)で民主化の芽が早く詰まれたため、その後の民主化が遅れた国(ブダペストって、ドナウの真珠と呼
『ストックホルムでワルツを』 original title :Monica Z
English text is below the japanese text.
モニカ・ズタールンドについて、この映画で初めて知りました。1937年生まれ、60年代に活躍した、スウェーデンのジャズ・ボーカリスト。彼女は「アメリカのものだから」と誰もがアメリカの真似をしていたときに(本場がアメリカなのだから当然ではあるのですが)、スウェーデン語の歌詞で初めて歌って、大評判を得ました。ジャズに