研修医・専攻医のための医学英語 基礎編4:動詞・助動詞のポイント

医学英語を身につければ、仕事の場は世界に広がります。研修医と専攻医の先生には、医学英語をしっかり学んでいただきたいものです。

これまでの3回では、医学英語の略語、アクセント、そして発音のコツについてお話をさせていただきました。今回は基礎編の第4回として、動詞と助動詞のポイントをお伝えします。動詞と助動詞は英文の核を成す最も重要な品詞であるため、習得に力を注いでください。

ほとんどの医療会話はシンプルな動詞で対応可能

患者への説明は、わかりやすく、簡単な言葉を使用することが大切です。つまり、have、get、put、take、bring、give、go、do、leave、keepのような中学校で習う「シンプルな動詞」を使用して欲しいのです。

以下に実例をあげるので、口に出して覚えましょう。
get a lab(血液検査をする)
have it available(使えるように手元においておく)
keep the tube in(チューブを入れたままにする)
put a chest tube in(胸腔ドレーンを入れる)
go for it(それを実行する)
put the patient to sleep(患者を眠らせる)
give it a try(挑戦する)
have the document to my secretary Mary(私の秘書のメアリーに渡してね)
get me connected to with Dr. Sato(佐藤先生にこの電話をつないでください)
leave the problem open(その問題をまだ最終決定しないままにしておく)

文型を意識して動詞を学ぶ

動詞は文の構造(=文型)を決定する品詞で、文型は第1から第5文型まであります。中でも特に要注意なのは、第2文型、第4文型と第5文型です。
意味のパターンとしては、第2文型動詞は「変化」または「状態」、第4文型をとる動詞はgive「与える」、第5文型動詞はmake「使役」の意味に近くなります。第2文型、第4文型、第5文型の例をあげます。

第2文型

That issue remains unsolved.(その問題は未解決のままである)
make a good doctor (良い医師になる)
This nodule feels hard. (その腫瘤は固く触れる)

第4文型

deny him surgery(彼に手術は行わない)
render her the decision(彼女に決定事項を伝える)

第5文型

let me know when you need me(私を必要とする時はお知らせください)
make sure that the patient is on antibiotics(その患者が抗生物質を内服していることを確認してください)

マスターしてほしい助動詞

助動詞の過去形を使うことで、敬語表現や仮定法を表現することができます。英語に敬語がないというわけではないのです。

たとえば上の立場の人や初対面の人に「依頼」する時は「Can you~?」ではなく「Would you please~?」「Would you mind ~ing?」または「Could you please~?」を使いましょう。仮定法も医療会話でよく使用します。特に「~しない場合と比較して」という意味を表すために、仮定法過去を使い「than it would be otherwise」と表現するのです。

少し余談になりますが、canという助動詞について必ず覚えておいてほしいことがあります。それは「You cannot~」と上司から言われた時、自分は「叱られている」ということです。cannotは「禁止」という意味を持つため「〜するな」と言われていることになります。

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