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正義が奪うもの

とあるディズニーアニメを実写化した映画の撮影風景だと言われているこちらの画像、何の作品だかわかりますか?

Ian Miles Cheong氏のツイートより

正解は『白雪姫』です。

実写版『白雪姫』は主人公が白人ではない役者が演じると発表され物議を醸しました。
その後しばらく音沙汰がなかったところに突然アップされたこの画像。
アップした雑誌社によると「撮影風景の写真」とのこと。

それにディズニーがすかさず反応し「画像はフェイクである」とばっさり。
しかし、それほど時間がたたないうちに「画像は撮影風景だが、写っている役者たちはカメラテスト用の代役」と訂正しました。
確かに良く見ると白雪姫と思われる人物は発表されている役者とは別人です。

なるほどなるほど。
実際の役者とは別人だから七人の小人と思われる人が八人いるし、小人症の人は一人しかいないんですね。
ふむふむ。

・・・・・・って、納得できるかーい!

聞くところによると映画などのカメラテストは、代役をたてたとしても衣装は本番のものを使いますし肌の色を含めた見た目も本来の役者に合わせます。
それはそうですよね、全然違う人や衣装を使ったらテストになりません。

ということは、実際の映画でも七人の小人ならぬ八人の仲間になる可能性が高いと言えるでしょう。
ちなみに仲間たちの先頭を歩く青い服の男性は、王子の代わりに作られたオリジナルキャラクターらしいです。

この画像がディズニーから本物認定されたことにより、今度の実写版『白雪姫』は「白雪姫と七人の小人たち」ではなく「白雪姫と八人の仲間たち(王子は出ないよ)」でほぼ確定だと海外の一部界隈で炎上しているそうです。

何故こうなってしまったのかは言わずもがな。
ここ数年ディズニーが推し進めてきたポリコレ(政治的正しさ)の影響です。

白雪姫は白くなく、王子様は出てこない。
七人の小人は小人症の方々への配慮と、様々な属性を持つ方々への配慮で小人ではなくなりました。

一見多様性に富んだ配役に思えますが、このことに対して実際の小人症の俳優さんが苦言を呈しています。

我々から役、すなわち仕事を奪わないでと。

今まで通り「七人の小人」だったら七人すべて小人症の俳優がキャスティングされたことでしょう。CGに頼らず身体的特徴を生かせるからです。
しかし今回は一人しかいません。
少ないチャンスを多様性の名のもとに六人分潰されてしまいました。

これが政治的正しさなのでしょうか?

最近のディズニー映画は赤字続きです。
ディズニーの方針が多数の観客に受け入れられていない何よりの証でしょう。
さすがにこれ以上は企業として失敗できないので、もしかしたら『白雪姫』の大幅なテコ入れがあるかもしれません。
あくまで今回の画像はカメラテストであり本番ではないと言い張ればいいわけなので。

ちょうど今アメリカ映画業界はストライキの真っ最中。
おそらく『白雪姫』の撮影もストップしてることでしょう。
この間に軌道修正する可能性も十分に考えられます。

ふたを開けてみたら案外オーソドックスな内容になっていた、なんて希望を抱きつつ来年の公開を待ちたいと思います。

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