マーケティングの独学とコスパの分岐点

こんにちは、アイオイクスの石戸です。

「新しいマーケティング施策の立ち上げは、新規事業のようなものだ」と思うことがあります。

マーケティングとは売れる仕組みを作ること、そしてその仕組みづくりは失敗と改善の繰り返しです。

また、新規事業は売れる商品・サービス作りであり、売れる商品ができるまでには「仮説を立てて失敗して」の繰り返しで、感覚としてはマーケティング施策の立ち上げとほぼ同じです。

「とりあえず」で始めた施策がうまくいかないのも共通しているように思います。マーケティングも同じです。

この感覚をもとに、今回は「マーケティングの独学はコスパが悪い時期もあるし、良い時期もある」という話をつらつらと書いてみたいと思います。

マーケティング施策の立ち上げ方

私の専門がデジタルなのでデジタルマーケティングで例を挙げると、以下のような施策に取り組み、成果の兆しが見えたものにリソースを多く投下して大きな成果を作っていくのが進め方の定石になります。

  • リスティング広告

  • Facebook広告

  • SEO

  • メールマガジン

  • ホワイトペーパー

  • Webセミナー

  • Twitter広告

  • Twitter運用
    ※いずれもBtoBを想定

上のようなカテゴリだけで言えば、取り得る施策の数はそこまで多くないので、「いかに早く成果の兆しが出るものを見つけられるか」がマーケティングの成否を分けます。

すべての施策を同時に、かつスピーディに取り組むことができれば、マーケティングの成果は比較的すぐに見え始めることでしょう。

一方で、マーケティングに使える時間や予算が潤沢にあるケースは稀で、「とりあえずはWebサイトを作ろう」「とりあえずは広告を回そう」という施策を限定する意思決定がされることも多いです。

さらに初めてマーケティングに取り組む場合は、マーケティングに予算を割かず、「とりあえずは自分達でできることから始めよう」となるケースも多いはずです。

(なぜこのように書けるかというと、「いろいろ話を聞いてみたが、とりあえず社内で進めていくことになった」とお断りの連絡をいただくケースがあるからです)

独学マーケティングはコスパが悪い

マーケティングに社内で取り組んでいくことは、かける費用と売上のリターンを考えると良い選択なのですが、立ち上がるまでは逆にコストパフォーマンスが悪いのではないかと感じています。

なぜなら、マーケティングは専門知識が必要であり、その専門知識の習得と実践には時間がかかるからです。

この記事の上の方で、マーケティング施策を以下のように例示しました。

  • リスティング広告

  • Facebook広告

  • SEO

  • メールマガジン

  • ホワイトペーパー

  • Webセミナー

  • Twitter広告

  • Twitter運用

これらの施策の内容を把握して、優先度を決めて、成果が出るまでのPDCAサイクルを回すのはなかなか骨が折れる作業だと思いませんか?

実際に、私は骨を折って成果が出なかったケースを身をもって体験しており、「自分で何でもしようと思うと、時間も足りないし結局大きな成果は得られないな」と実感したことがあります。

事業会社でマーケティングを担当される方は、

「これまでマーケティングに取り組んだことはないけど、部署移動で新しく取り組むことになった」
「自社の集客を強化するために、既存の業務に加えてマーケティングを担当することになった」

という背景の方も多いと思います。
(実際に商談でお話を聞いていてそう感じます)

その場合、まずは代理店やマーケティングツールベンダー問い合わせたり、本で独学したり、手探りで始めていくことになるでしょう。

正直な意見として、ゼロからマーケティングに取り組んでいく過程では、しばらく「コスパの悪い時期」が続きます。

このコスパとは、単に費用対売上のみならず、かけた時間に対して得られる成果も加味したものです。

もし「早いところマーケティングで成果を出してくれ」というオーダーを受けたのであれば、「予算を想定より多く使ってでも、成果の兆しを見つけに行く」というアクションが必要になると思います。

代理店の活用は立ち上げ時にこそ効果的ではないか

別の観点も触れておくと、自社かつ独学でマーケティングに取り組むことは十分に可能です。

昨今のデジタル広告やツールの技術は大きく発展しており、以前よりも随分と扱いやすくなりました。

例えば、Googleのリスティング広告はAIに任せておいても3,40点ぐらいの成果は出るように思います。
(3,40点と聞くと少なく感じるかもしれませんが、任せっきりでそれだけになるなら十分と考えています)

ただし、成果はさておき、そもそもの立ち上げや設定をゼロから始めるにはそれなりの苦労と時間を必要とするのは事実であり、その期間は間違いなくコスパの悪い時期であることは間違いないでしょう。

また、月並みですがマーケティングは始めたら終わりではなく、常に検証と改善を繰り返すものです。

後々の改善も見据えて二の矢三の矢を準備しておく必要がありますが、ゼロからの立ち上げ時は「やったらやりっぱなし」になるケースも少なくありません。

最初の施策はおおむね成果が出ませんので、また成果を出すために準備して、というサイクルをスピーディに回す必要があるのですが、そこまでの時間と気持ちの余裕を持てるケースは多くありません。

そう考えると、広告代理店のノウハウを活用して、マーケティング立ち上げ時のコストパフォーマンスを高めるのは悪くない選択だと思います。

立ち上げが落ち着いたら、内製に戻す方がコスパは良くなる

ただ、広告代理店の支援を受ける場合、「一体いつまでこの費用をかけていかなくてはならないのだろうか」と費用面が心配になることと思います。

事実、広告代理店の支援を受け続けるのは、内製で進めるよりも費用がかかってしまうので、その状態が望ましくないケースも多いことでしょう。

その場合は、途中で広告代理店の支援を打ち切って、内製で切り替えることでマーケティングの運用コストを下げ、投資対効果を高める方向に舵を切った方が良いです。

専門家の支援が必要であれば支援を求めるべきですし、少し頑張ればなんとかなるのであれば、無理に支援を受ける必要もありません。

このように「自社で取り組む」or「広告代理店を活用する」の2択を、その時々のコストパフォーマンスで比較して、「コスパの悪い時期を極力減らす」ことが良いマーケティングへの取り組み方だと思います。

一方で個人的な意見を書かせていただくと、新規のマーケティングプロジェクトは走り出しに大きな労力を必要とする実感はあり、ぜひそのような時期を一緒に取り組めると嬉しく思います。

お金のコスト、時間のコスト、それぞれのパフォーマンスを最大化する考え方がマーケティングには必要とされるのではないでしょうか。

アイオイクスではSEOを軸としてデジタルマーケティングの支援サービスを提供しております。成果を出していきたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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