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まちづくりでもなんでも「自分のため」にやらなきゃダメだ。同日に上がった下北沢と佐賀の2本の記事から思ったこと。

いろいろありまして気づけば1ヶ月noteを更新していませんでした。

コロナ騒ぎも落ち着いてきた感じがありますが、「新しい日常」がどのようなものなのかはまだ手探りだなと思っています。そのあたりはこちらの記事をご参照ください。

さて、昨日、たまたま同じ日に2本の記事が掲載されまして、全く共通点が内容でいながら、実はなんかあるんじゃないかという気もしたので、記事への誘導がてら紹介したいと思います。

1本はgreenz.jpの下北沢の記事、

もう1本はSMOUT 移住研究所の佐賀の記事です。

下北沢の方は、小田急線が地下化した跡にできた土地に「BONUS TRUCK」という店舗建住宅がつらなるまちを作ったというお話。佐賀の方は、佐賀県にやってくる地域おこし協力隊をサポートする組織のお話です。

どちらも面白いのでぜひ読んでほしいのですが、簡単に要点を説明すると、下北沢の方はこれからのまちがどうあるべきかの話。「BONUS TRUCK」の開発に関わった3人(運営側2人と開発側1人)がどのような思いでまちを作ったのかを主に聞きました。

ここでは「複雑なものを複雑なまま届ける」ことをキーワードにしましたが、この意図は、そのようなまちはそこで暮らす人と周りの人に刺激を与え、まちと人がともに成長できるようなまちになるということ。BONUS TRUCKはそれを志向して開発されたということです。

そして、そのような開発がされたのは、既存のまちへの不満から。話を聞いた3人ともがチェーン店が立ち並ぶようなわかりやすいまちではなく、思いがけない発見があるような複雑なまちが好きで、そんなまちを作りたいと考えたから。ある意味、自分が求めるものをつくったわけです。

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佐賀の方は、外からやってきてまちづくりに関わる人たちの話で、地域おこし協力隊をへて佐賀に移住した3人に話をききました。ここで一番印象的だったのは、そのうちの一人の橋本さんが地域おこし協力隊になろうという人に向けて「佐賀のためになろうがならなかろうが、自分のことを大切にしてほしい」と言ったことでした。

地域おこし協力隊というと地域に身を捧げるイメージなので、「自分のため」が一番にあるというのは違和感を覚えました。でも、考えてみると身を捧げるべき地域というのは自分が暮らす場所であり、自分が暮らす場所を良くすることは自分のためでもあるわけです。そう考えると、自分のためにならないまちづくりはまちのためにもならないんじゃないかと思ったのです。

下北沢の話でも、開発側の小田急電鉄の向井さんが「今回の経験で自分がすごく成長したのを感じる」と話していました。向井さんはBONUS TRUCKで暮らしているわけではないですが、自分も暮らしたくなるようなまちをつくったことは間違いなく、それが成長につながったということは、まちづくりは結果的に自分のためでもあったともいえるのではないでしょうか。

たまたま同じ日に公開されたこの2本の記事から私が思ったのは、自分のためにやらないとまちづくりはうまく行かないんじゃないかということ。そして、それは実はどんなことにも当てはまって、自分のためにならないことをやっても、それはたいがいうまく行かないと思うのです。

まちのため、会社のため、誰かのためという言葉は自分に対する免罪符のように働きますが、それが自分のためにならないのだったら決して良い結果は生まない、そのことを肝に銘じて行動しないといけないなと思った次第です。


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