建設業における発注者のコンプライアンス 契約金額編
1.不当に低い請負代金の規制建設業法第19条の3は、請負代金が不当に低い場合に対する規制を設けています。この規制の目的は、下請負人が適正な報酬を受け取ることを確保し、建設業界における公正な取引を維持することにあります。具体的には、元請負人が予算のみを基準にして下請負人との協議なしに契約を締結することが問題とされています。これには、契約の際に下請負人と十分な協議を行わず、単に予算の範囲内で契約を進める場合が含まれます。また、契約が未締結の段階で取引不利を示唆するような行為も該