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『ディズニー サービスの神様が教えてくれたこと』(鎌田洋)ブックレビュー

2011年に今の会社に入社して11年目。全体の仕事の幹事はもう理解はできて、お客さま対応もある程度こなしてきた。そんな今のタイミングで、営業ノルマや実績よりも、本当にお客さまと向き合えているか、なんてことをよく考えるようになり、買ってみたのがこの本。人と比べてディズニーランドが特別好きなわけではないけど、何度か行ったこの場所では100%楽しい時間を過ごせたのは覚えている。サービスとは、の問いへのヒントがあるのではと思って読んでみた。

4つの物語と通じて投げかけられたヒントは以下のようなものではないかと感じた。
第1話『オレンジ色のラブレター』:“1歩先”を考えたおもてなしとは?
第2話『迷子の良心』:“お客様さまのため”のサービスとは?
第3話『色褪せたチケット』:“相手を信じる”とは?
第4話『希望の架け橋』:“私たちのすべき真のサービス”とは?

個人的には、第1話が好きでした。主人公の真由はディズニーの案内キャスト。ゲスト(お客さま)から最寄り駅の終電時刻を聞かれ、教えたが、結果的にそのあとの家までの乗り継ぎの際に終電が過ぎておりタクシーを使わせてしまった。真由は当初「お客さまの聞かれたように答えた」ため自身への責任はないと感じ、嫌気がさして仕事を辞めてしまうが、後日客としてディズニーを訪れた際、マニュアルにはない、“一歩先”を考えたおもてなしを受けた。
印象的な言葉は以下。

もうあと一歩先を聞いて差し上げれば、ゲストは最後まで楽しいひと時を過ごせたかもしれない(P26)
ゲストの声は『成長できるチャンス』をもらっているのと同じ(P28)
人の気持ちなんて誰にも分らないよ。でもね、分かろうとする気持ちが大事なんじゃないかしら(P52)

この話は最後にウォルトの『与えることは最高の喜びなのだ。他人に喜びを運ぶ人は、それによって、自分自身の喜びと満足を得る』という言葉で結ばれる。規則・マニュアルの一歩先に思いを馳せる重要さを説いてくれた。
社会人11年目。目の前のお客さまという超手前のことだけでなく、その先の売り上げとか利益に目を向けなきゃな、と思う今日この頃。でもやっぱ、会社の売り上げとか利益って目の前のお客さまありきなんだよね。それを忘れちゃいかんと思った。きれいな心で仕事しよう。

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