消せない思い出

過去の、とても嫌な記憶を突如として思い出してしまうことがある。いわゆる『フラッシュバック』。これは世の中の全ての人に起こるわけでない一方で、まぁまぁの人が体験しているらしい。僕はこのフラッシュバックが本当に苦手で、その度にめちゃめちゃ強い咳払いをして払おうとする。

このフラッシュバックの元素材となる『トラウマ』、一昨日また増えてしまった。大事な大事な白玉を、あわや大事故になりかねない目に遭わせてしまった。※幸い大きな怪我もなく無事でしたが読むのが嫌な方はここでおやめください。


少し遠出して到着したアスレチック施設。昔、僕は子供の頃、父に本当によくこうした体を動かせる場所につれてきてもらい、兄と共に泥だらけになって遊んだものだ。数十年の時を経て、ついに遊ばせる立場になって、胸が躍った。滑り台やトランポリンに興じ、満面の笑みになった白玉。ターザンロープがそんなときに目に入って、白玉も目をキラキラさせて指差した。2歳半の白玉には幾分レベルの高いものだったが、ターザンロープは僕も子供時代大好きで是非やらせてみたくなった。

“抱えて滑らせた振りをするだけで喜ぶだろう

そう思って行列に並び始めた。


でも、、、

並んでいる時、僕はバカな発想をしてしまった。

“片手で抱っこした状態で、一緒に飛び乗れるかもしれない”

白玉の番になり、綱を持たせた。あの時の白玉の嬉しそうな顔が忘れられない。そして片手で白玉を抱え、飛び乗った。

ズルッガタンバーン!!!!

そのまま、僕も白玉も大きな音を立てて転倒した。幸い、互いにかすり傷程度ですんだけど、あの時の大きな落下音と、白玉の大きな泣き声と周囲の視線がずっと、ずっと、ずっと、頭を駆け巡りそしてふとしたタイミングに強烈に降ってくる。

その出来事の直後は極度のストレスで複数回吐き、深夜には目覚め、朝方眠れなくなった。トラウマは書いたり話したりすることで軽くなるらしいが、しばらく続くだろう。それもいい。とにかく白玉が無事でよかった。

心と頭に刻み、今後は気を付けたい。

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