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10 薬局での出来事

私はかなり短気だ。
時々、爆発してしまう。

1年位前の事だ。その時、皮膚に何か不調の箇所が出来、薬局へ急いで行った時の事だ。
店内の掲示物を見ても、目当ての薬が見つけられなくて、近くの若い女性スタッフを呼びとめた。
アルバイトらしいそのスタッフは、「薬剤師を呼んで参りますので、ここでお待ちください。」
と言ったきり、戻って来ない。その場所でしばらく待っていたが、中々先ほどの女性スタッフや薬剤師らしい人はやってこない。20分待ち続けていた。もう、限界だと思い、店内を歩き、先ほど対応した若い女性を探し始めた。しばらく行ったり来たりと探した所、店の奥のドアから先ほどの女性が出てきた。

その人を捕まえ、私がどれ位待っているのか、理解しているのかと問い詰めた。かなり厳しく。
その若い女性は薬剤師が別の何かに対応中か、不在らしく、薬剤師とまだ話せていないという。
それに対して私は、それならばその事を客である私に、まずは伝えにきていいはず、ずっと待っているんだから、と感情的になってまくし立てた。

彼女はひたすら謝り、私は怒り納まらずに、結局、薬は買わずに店を出た。
そこへOSHOからのメッセージが降りて来た。
「あの若い娘が、さっきの君の対応で店を辞めたらどうするんだね?悲観したらどうするんだい?
経験があまりない若い子のようだが、仕事をする事が恐くなったらどうするんだい?仕事につけなくなったら。」とても驚いた。OSHOがそんな事を言うとは思ってもいなかったから。
覚醒するとは、どういう事なんだろうかと考えた。
覚醒した魂からすると、今回のように生活に密着した事は、取るに足らない小さな事?位に捉えていた。笑い話で済む程に・・勝手にそう思い込んでいた・・・。

もしかして、これは勝手は想像でしかないが、その娘にとって人生初の仕事だったとしたら・・。
一大決心をして頑張ろう!って思って仕事についていたとしたならば・・・。
そんな時の心無いおばちゃんに怒りをぶつけられたとしたら・・・。
私はその子に対して、とても気の毒な事をした事になる。
OSHOの言うように、「さっきの若い娘が働けなくなったら、仕事をする事が恐くなったらどうするんだい?」・・ありえない話じゃない。
人にはそれぞれの事情があり、生きてきた経緯がある。
私は何か、お金を払って商品を買う人間は何を言ってもいいという隠れた傲慢さがある様な気がした。
OSHOはOSHOの位置から見えたものを、私に伝えているはずだ。
・・・という事は私には見えていないが
背後ではそういう状況があったのかもしれない・・・。

私はもう、あの街から引っ越してしまったけれど、あの娘はあの薬局にまだ辞めずに勤めているだろうか?

薬局でのその娘とのやりとりと、OSHOからのメッセージは私に何かを落としていった。
その出来事は私の胸に落ち、その時以来、胸の奥に居続けている・・・。


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