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#4茶湯がほぼコンサートだった話

こんにちは、いつか世界一のアイドルになる石川新です!

先日茶湯体験をしてきたのですが、それがかなりコンサート演出に通ずるものがあったのでとても感動しました!
今回はどのような点で茶湯体験がコンサート体験なのかということを皆さんにお伝えしようと思います。


会場に入るところから体験は始まっている

訪れた場所には門があり、そこから玄関に入るまで蛇行した石畳を歩いて茶室のある建物に向かいます。

和式の建物が見えてきて優しい光量の玄関灯が迎え入れてくれるような雰囲気でした。

自分は茶会は初めてだったのでワクワク!


建物に入るといきなり茶室…ではなく、廊下の横にあった待合場のようなところで待つことに。
実は待合場から演出は始まっており、客人に合わせて装飾や置物があることもあるそう(過去にエンジニアの人がお客さんだったときは生成AIによって描かれた絵とVRの機器が置かれていたそう)。

コンサートで例えるなら物販や会場周りの飾りなどに近いでしょうか。
実際、私が嵐のコンサートを北海道まで見に行ったときには、嵐ファンのためにさまざまなお店が嵐のパネルや嵐がCMをしている商品などを見やすい位置に配置していました。

茶室に入場

いよいよ茶室へ!

ここで茶室について簡単に紹介をしておくと、茶室は和室なのですが、ただの和室との違いは「床の間」があることと「炉」があることらしいです。

私の実家には和室があって「床の間」はあるのだけれども、「炉」がない。惜しい!(いつか改装して茶室にしてみようかな?)

和室と茶室の関係性としてはこんな感じ?

床の間

床の間には掛軸があって、「一期一会」と書いてありました!
知り合いがたまたま茶道の先生と繋がっていて、今回の機会を頂いたのでまさに一期一会という気持ちで参加しました。(実は茶湯にハマってしまい、もう次に行くことを検討していたりするのですが笑)

炉は季節によって変わるらしく、11月~4月は畳を一部くり抜いたような炉で、5月~10月は畳替えをして炉を閉じて置き型の炉(風炉(ふろ))で湯を沸かします。

手前左が風炉(ふろ)。後ろの掛軸には「一期一会」の文字が。

「伝統」と「伝燈」

茶湯とコンサート演出の共通点に入る前に、茶道の先生から伝燈という考え方を聞いてとても感銘を受けたので皆さんに共有しておきます!

近年「でんとう」といえば「伝統」と書きますが、日本には以前から「伝燈」という言葉があったそうです。
元々仏教用語らしいのですが、伝燈の意味としては「新しい油を注ぎ足して灯し続ける」ということだそうです。

実際に比叡山延暦寺には「不滅の法灯」という約1200年間も灯し続けられいる灯があるそうです!!!!!

↑2023年の末から今年の元旦にかけて生中継していたようです。

私たちも大切なことは、守るというよりも、常に新しい油を注ぎ続けて伝燈を受け継いでいきたいですね。

「油断大敵!」

(という言葉を書きながら思ったのですが、油断は大敵なのだとしたら、油を絶やすかどうかは自分次第なので、敵は"怠惰な自分自身"ということになるのかもしれないですね。論文とアイドルになるための準備頑張ります。。。)


茶湯体験はコンサート体験

ではいよいよ茶湯体験がいかにコンサート体験だったかということを、それぞれの言葉で比較しながら説明していきたいと思います!

茶室はハコ

 茶室の空間はとても洗練されていて、モノこそ少ないのですが、コンサート会場に入ったときのワクワク感に近いものがあり、掛軸や炉だけでなく襖や灯りによって上演前にセットを一部見ているかのような感覚にもなりました。
 よく会場のことをハコって言ったりしますが、ハコは動かないけれども、パフォーマンスするアーティストや季節によってセットや演目が変わるというところは茶室もコンサート会場も一緒だなと思いました。

内装はセット

セットはアーティストがどんな空間を提供したいかによって毎回変えるもの。掛軸の内容や使う炉、道具の種類など基本の型はありつつ、ある程度の自由度があるところが似ていると思いました。

茶と菓子はセットリスト

茶会はお菓子を頂いて、薄茶を頂くという簡単な流れですが、茶事(茶会のフルコースバージョン)ともなると、待合から始まり、席入り、初座(懐石料理や主菓子を頂く)、中立(休憩として庭などを拝見する)、後座(濃茶、菓子、薄茶などを頂く)、退席という流れになります。コンサートにも基本となる流れ(アーティストが出てくる、数曲披露する、MCタイム、さらに曲を披露してハケる、アンコールという流れ)があると思います。

茶会や茶事の中で出される料理やお菓子や茶はその時々で変わるものであり、コンサートにおけるセットリスト(曲目)みたいだなと思いました。

亭主と客はアーティストとお客さん

茶湯ではもてなす側の亭主と、もてなされる側の客が存在します。
コンサートにもアーティストとお客さんがいますが、茶湯の文化として注目したいのは、もてなす側が仕掛けもてなされる側が気付くということです。

冒頭で会場に入る前から体験は始まっていると言いましたが、まさにもてなす側が仕掛けておき、その心配りにもてなされる側が気付けるかというところが面白いなと思いました。

私も将来コンサート演出をする際はいろんな仕掛けをふんだんに施しておいて、ファンの方々が「アレってもしかしてこういう意味だったのかな?」とか「アレってあの思い出を再現してるってことだよね!懐かしい!」というようにSNSで言ってもらえるように頑張りたいですね〜!!

点前はライブパフォーマンス

コンサートのメインとしては歌やダンスなどのパフォーマンスがあると思います。茶湯では(メインなのか分からないですが、)重要な要素として亭主の点前があるように思いました。

ここで「点前(てまえ)」という言葉について説明しておくと、「茶道で抹茶を点てる一連の所作」のことらしいです。
(「結構なお点前で」みたいに言うやつですね(茶湯ではほぼ言わないらしいけど))

まさにアーティストのパフォーマンスや振る舞いと似ているという意味で点前(所作とその流れ)はライブパフォーマンスだなと思いました。

茶湯体験とコンサート体験の違い

違いというほどではないかもしれないですが、個人的には茶湯における茶器の唯一性が面白いなと思いました。

私が抹茶を頂いた茶器. かわいい!🫶

茶器はもちろん手作りなので全く同じものはありません。「他の人とは違う手作りのもの」という点でファンサうちわに近いなとも思いましたが、茶器は亭主が出すのに対して、ファンサうちわはファンの方が作ってくれるという点で違いがあるのかなとも思いました。

「コンサートグッズは茶器になれるか?」

アーティストが作ってお出しするものとしてグッズがありますが、一つ一つ手作りするというのは非現実的な話になってしまいます。

ただ、グッズのカスタマイズ性を上げたり、嵐が5×20のコンサートで使った垂れ幕を小さく切ってファンクラブ会員に1人1ピースずつ配ったことのように、グッズに唯一性を持たせることも可能なのかもしれないなと思います。

嵐20周年記念ライブツアー後のファンクラブ会報で届いたグッズ

私もグッズを作ることになったら、ファンの人が茶器のように愛でてもらえるような、ファンと私のお互いの思い出になるようなグッズを作りたいと思います!

最後に

さて、みなさんいかがでしたでしょうか!
茶湯体験はコンサート体験という比喩がしっくりきていただけたのではないでしょうか!?

ぜひ皆さんも一度は茶湯を体験してみてはいかがでしょうか?
(私みたいにハマる人も出てきそうですね。そしたら一緒に行きましょう。)

これから私も茶湯体験で学んだことをコンサート作りに活かせるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします!

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