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25.5日目_インドの洗礼【インド/アフマダバード】

「インド」ということでちょっと覚悟はしていたのだが、早々に洗礼を受け、覚悟が甘すぎたことが発覚した。

インドの洗礼

入国はめちゃくちゃスムーズだった。
夜間到着なのもあると思うが、事前の準備の大変さに比べてアッサリし過ぎて拍子抜けした。
夜中だからか、空港内も静かだった。

第一の洗礼:タクシー運転手

ホテルまでは2kmだが、初めてのインドだし夜中なのでタクシーに乗った。
念のために乗る前に「俺は500rp札して持ってないが、お釣りはあるのか?」と確認したにも関わらず、到着後にお釣りがないので返さないと言い出した。

「じゃあそこでジュース買うからそれで崩そう」そういって細かいお金を作ったのだが、先に払った分を返そうとしない。

ヘラヘラしてるので少し真面目に怒ると、ちょっとだけ少ない額を返してきた。

なんだこの無駄なやりとり、無駄な時間、無駄なお金。

「極寒の地で全裸で凍えながらなぜつらいのか分かっていないようなもの」
俺の中のウイング先生がそう言った。

そうだ。
今までタイで素敵なメンバーに囲まれていたので「基本みんないい人」みたいなノリになってしまっていた。
だから明るく話しかけてきたタクシー運転手がお釣りをゴネると悲しいしムカつくのだ。

全員俺の財布を狙うハイエナだと思わなくてはならない。
とりあえず今日はホテルで休みながら覚悟を決め直そう。

ホテルはBooking.comで予約してあるので安心だ。

第二の洗礼:ホテルの受付

と思いきや、ここでもやられた。

受付で手続きしている間にBooking.comのアプリから【予約内容が変更されました】の通知。
確認すると金額が899rpから1350rpに上がっている。

知らないふりして1,000rp出したが、案の定「それじゃ足りない」と。

これに関しては一方的に価格を変えられるBooking.comの仕様もどうかと思うのだが、本当に悲しくなった。
もう深夜だし他のホテルをいまから探すのも大変なので泣く泣く払った。

そりゃ日本円にしたら数百円くらいの額だが、今までの人生で幸せなことに【いい人】としか接してなかった私は、本当に落ち込んでしまった。

こんなしょうもない人間に立て続けに2人も出会ってしまった。
主語を大きくするのはよくないが、空港から出て100%しょうもない人間だったので、インド人が全員しょうもないんじゃないかって気持ちになってしまった。
※これに関しては後々誤解であったと理解する 

とりあえず今日は寝る。
ということで部屋の鍵を出してくれと言ったが、「鍵はない、あいつが案内する」と返答

さっきまでソファで寝てたやつが起きてきて案内してくれた。

第三の洗礼:さっきまでソファで寝てたやつ

起き上がった(さっきまでソファで寝てたやつ)は冷蔵庫から水のボトルを取り、部屋に案内してくれた。
今日は到着早々疲れたので早く寝たい。

「早く寝たいので出ていってくれ」とは言いづらいが、何故か(さっきまでソファで寝てたやつ)は一向に部屋から出ない。
なんか食事のメニューを広げてこっちを見ている。

「お腹いっぱいだから何もいらないよ」
そう伝えるが英語がわからないらしく出ていかない。
「いらねえ!俺は寝る!」そう強く言うとニュアンスで伝わったのか、メニューを閉まってくれた。

そして「チップチップ!」と言い出した。
どうやらチップをくれないと出ていかないらしい。

なんだこれ、ドッキリなのか?

もう限界だった。
空港から今まで、誰かが私をインド嫌いにするために仕組んでるのか?
ここでチップを払ったら、さっきまでの嫌なやつらがみんな一斉に出てきて「ゴメンネ〜ドッキリヨ〜」とか言って踊りだすのか?

もう心底疲れたのでテキトー財布に入っていた20バーツ札を掴ませ、「それはめっちゃ高いから明日エクスチェンジに行きな!」と行って追い出した。

水を飲もうと思ったら、蓋が開いていたので嫌になって止めた。

もちろん、踊りながら入ってくるインド人も居なかった。


こうして俺の覚悟は本旅始まって以来の強靭なものとなった。
今日はインドの嫌なことだけを書いたので、素晴らしかったことはこの後の日記

つづく

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