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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第8節・セレッソ大阪戦)

4月13日はヨドコウ桜スタジアムでセレッソ大阪戦です。

セレッソとはスペイン語で「桜」を意味する言葉です。そして川崎フロンターレは、この桜が咲く時期に、なぜか毎年のようにセレッソ大阪と等々力で対戦しています。

 調べてみたら、去年は3月18日で、一昨年は4月2日で、2年前は3月3日でした。そして今年は4月13日に、セレッソのホームで対戦することとなりました。

 セレッソには今シーズンから登里享平がいます。
まさかノボリとピッチで対峙することになるとは・・・・なんとも言えない感覚です。

左サイドで長く縦関係を組んでいたマルシーニョに聞くと、「彼はフロンターレの歴史を作り上げた、素晴らしい選手の1人」と話し、左サイドバックのポジションを争ってきた佐々木旭は「(対戦相手に)ノボリさんがいるのは不思議な感覚です」と述べていました。

 ちなみに佐々木がノボリ本人から移籍の連絡をもらったのは、今年元日の夕方だったそうです。最初は話の意味が理解できず、冗談やドッキリなんじゃないかと思ったほどだったのだとか。

「地震の後だったので、『大丈夫?』みたいな電話かなと思って出たら、『俺、セレッソに行くことにしたわ』と言われて、『・・・この人は何を言ってんだろう?』と思いました」

 それぐらいビックリしたとのことです。そら、そうですよね。

チームで付き合いの長かった小林悠は「今日たまたまノボリがデザインしたパンツが届いてた。しっかり請求書まで書かれてて(笑)。頼んでないし、サイズも違うし・・・詐欺じゃないことを願います」と笑ってました。あはは。ノボリの父親は下着の製作会社に勤めていますからね。

 真面目な話をすると、ノボリは戦術面でもセレッソ大阪のキーマンとなっています。4-3-3システムを採用していますが、ビルドアップでは左サイドバックの登里享平が内側に入って、ダブルボランチのような配置に変形してプレス回避。今季のフロンターレも橘田健人や佐々木旭が一時期やっていた偽サイドバックですね。

 戦術眼に優れた彼は、相手のプレスの枚数や、その出方を見ながら、自在にポジションを変えながら、ビルドアップをうまくサポートしています。後ろで数的優位を確保しながら、中を人数をかけて締められれば外に開木、大外を縦パスで通す巧さを見せています。
 
 実際、鬼木監督がセレッソのポイントとして触れていたのは、他ならぬ登里享平でした。

「ノボリを中心にいろんなサッカーが展開されていると言っても過言ではないくらい、彼自身も生き生きやっていると思いますので、やっぱりそこはキーになってくるのかな、という風に考えています」

 セレッソの3トップは、鋭い縦の突破を見せるカピシャーバ、ドリブルの仕掛けが得意なルーカス・フェルナンデス、フィニッシャーのレオ・セアラと、前線にタレントが揃っています。彼らにいかにクリーンなボールを配給させないように、前線から制限をかけて守れるか。フロンターレとしては、そこが守備のポイントとなりますし、そのためには起点を担う登里享平を抑えなくてはいけません。

 ちなみにの試合が行われる4月13日は、エリソンの誕生日でもあります。出場した試合でゴールを決めていたストライカーも、復帰後は3試合まだゴールネットを揺らしていません。そろそろ爆発を期待したいものです。

前節の振り返りはこちらです。負けレビューにも関わらず、後日取材もあり約16000文字というふざけたボリュームになっております。

 ではセレッソ戦の詳しい見どころを語っていきたいと思います。


では、スタート!

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