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「Precious Memories」 (天皇杯3回戦・水戸ホーリーホック戦:2-1)

ケーズデンキスタジアム水戸での天皇杯3回戦・水戸ホーリーホック戦は2-1で勝利。

 なかなか追加点が奪えなかったり、ようやく奪った直後に失点してしまうなど、自分たちで難しい試合にしてしまった感じがありましたが、なんとか逃げ切りました。アディショナルタイムでの高井幸大の起死回生のスーパークリアがなかったら・・・うん、そこは考えたくはないですね。

 最後は前線の山田新や瀬川祐輔が身体を張ってボールをキープしながら、泥臭く時計の針を進めてタイムアップの笛を聞きました。決してスマートな勝ち方ではなかったですし、どちらかといえば、不恰好だったかもしれません。でもトーナメントは結果が全て。どんな内容が良くても、敗退したら記憶に残りません。この日は横浜F・マリノス、鹿島アントラーズ、サンフレッチェ広島、サガン鳥栖がJ2のクラブに負けていただけに、勝ち上がった結果を最大限に評価したいところです。

 試合後のミックスゾーン。決勝弾を決めた宮代大聖の手には水戸のユニフォームがありました。この日、途中出場した髙岸憲伸のものだと言います。

「フロンターレのジュニアとジュニアユースで一緒にやって、小さい頃は一緒だったので」

そう言って、昔から切磋琢磨していた仲間とプロで対戦できたことを嬉しく思っていたようでした。髙岸憲伸は川崎フロンターレU-12 → 川崎フロンターレU-15 → 星稜高校→中央大学という経歴の持ち主。こういう再会があるのも、天皇杯の良いところですね。ちなみに僕も、水戸である再会を果たしました。その話はレビューで書いております。

というわけで、試合のレビューになります。


■「2つのメリットで大聖をサイドにしました。瀬川(祐輔)もトップのところで、特に2トップだとより生きます」(鬼木監督)。予想通りのセンターFW起用だった瀬川祐輔。その狙いと背景にあったもの。

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