鬼木フロンターレを読み解く講座vol.3〜「誰よりも選手を見ているつもりですし、常に考えていると自分では思っている」。優勝後に語った、初采配に込めていたある決意。
どうも、いしかわごうです。
第3回目です。今回の講座では鬼木采配にフォーカスして語っていきたいと思います。
ACLも含めて公式戦を15試合ほど消化した2017年のある時期、そろそろ頃合いだと思い、コーチ時代との違いをどう実感しているのか。鬼木監督に自身の変化を聞いてみたことがあります。
「実際には、そんなに感じてないと言ったらあれですけど、責任という意味では自分にありますが、コーチだった頃の冷静な目、それはしっかりと持っておかないといけないと思っていますね」(鬼木監督)
平たく言えば、コーチのときとスタンスは大きく変えていないというわけです。実際、その様子は普段のトレーニングを見ていても感じます。選手との接し方を見ていても、鬼木監督はコーチ時代とそれほど変わっていない印象です。
それと同時に「コーチ時代の冷静な目を大事にしている」というのが、鬼木監督のスタイルの一端を示しているのかな、という気もします。
監督である以上、選手選考はもちろん、試合中の采配などあらゆる決断が求められます。ただ、そこに関してはコーチ時代の感覚を大事しているというのが鬼木スタイルです。
「ゲームに関しては、いつもしっかり俯瞰して、あまり(試合に)入り込まないようにしています。そうしたほうが、全体の流れを見れるのかな。何試合か経験していますが、自分が熱くなっていると、やはり見落としてしまうところがあるので。そこは気をつけている。あとはコーチングスタッフとも話し合っているので」(鬼木監督)
興味深いのは「あまり入り込まないようにする」という点でしょうか。言い換えれば、あえて一歩引いて、客観的に試合を眺めるように心がけているというわけです。新人だった鬼木監督のスタンスが垣間見れたとも言えます。
こうしたスタンスを踏まえた上で、第3回の講座では試合中の采配の視点から鬼木監督をあれこれを語っていきたいと思います。
バックナンバーはこちらです。
vol.1〜未整備だった領域の定跡化。指揮官就任後に着手したチーム作りの初手を振り返ってみる。
Vol.2〜「失点を減らしながら勝つ」。そのために必要不可欠な「粘り強さ」を浸透させたシーズン序盤の我慢。試行錯誤を経てピッチで躍動し始めた選手たちと、そこにあった指揮官の舵取り。
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では、第3回目スタート!
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