試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第16節・柏レイソル戦)
5月25日はUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで柏レイソル戦です。
柏レイソルとの対戦は、去年の天皇杯決勝以来となります。
あの天皇杯優勝は多くのサポーターにとって忘れられないゲームの一つではないでしょうか。相手を圧倒して勝ったわけではなく、むしろ耐えて、苦しんで、我慢して・・・延長線でも決着がつかずPK戦は1巡目最後のGKまでもつれた末に、勝ち取ったタイトルでした。
柏レイソルとの対戦は、去年の天皇杯決勝以来となります。
あの天皇杯優勝は、忘れられないゲームの一つでしょう。苦しんで、耐えて、我慢して・・・そしてPK戦が1巡目最後のGKまでもつれた末に勝ち取ったタイトルでした。
今節の相手がその柏レイソルということもあり、今週の囲み取材では鬼木監督にあの時の天皇杯決勝の話も少し聞かせてもらいました。
というのも、天皇杯決勝から中二日でアウェイのACL(蔚山現代戦)があったため、チームは優勝に浸る時間も韓国に向かったんですね。そしてACL・蔚山現代戦後にシーズンオフとなったので、天皇杯決勝のじっくりとした振り返りというのはあまりされていなかったんです。
だから、聞いてみたくなったんです。
内容的にはレイソルに圧倒されっぱなしの決勝戦でしたが、最後に勝ったのはフロンターレでした。あれは鬼木監督の中では、どんな位置付けで振り返っている試合なのか。
鬼木監督は「僕は完敗だと思っていますよ」と切り出して、振り返り始めてくれました。
「あのゲームは自分たちもやりたいことをやらせてもらえなかったですし、もちろん、グラウンドの状況っていうのもあって、それに一番適応したのが柏だと思ってます。自分の中でも我慢しながらというところと、あとは内容的にもなかなか持ってこれそうにないなっていう感じもちょっとあった。その時に、どうやって勝ちに持っていくかっていうのは、あの時はすごく考えさせられたゲームでしたね」
押し込まれている中で、試合中にどうやって勝ち筋を見出していくのか。
指揮官の采配が問われる展開でしたが、それもなかなか打ち出しにくい試合だったというわけです。しかし、それでも鬼木監督は焦らなかったと言います。ベンチには、もう1人の冷静な自分がいたと言います。
「試合をしながら、内容的にもすごい悔しい自分と、こういうサッカーじゃないんだよなって思いながらも、最後にタイトルを取るために、もう一人、すごく冷静な自分もいました。内容はこうだけど、じゃあ本当にやられてるのかとか。じゃあ、本当に自分たちにノーチャンスなのかとかっていうのはすごくどこか冷静な部分もあったりしました。そんなゲームでしたね。でも、本当に内容は負けて、試合に勝った。そういうゲームだったと思ってます」
あの内容でもタイトルという結果を出したことは「経験」だったとも言います。
勝ち方を知っている選手たちの経験もそうですし、カップ戦のファイナルを何度も指揮している鬼木監督の経験もそうでしょう。
「最後は経験もあったんじゃないですか。やっぱりあの舞台にやっぱりそれは大きいですよね。経験っていうのやっぱり大事ですよ」
思えば、鬼木監督にとっての初めての決勝だった2017年のルヴァンカップ決勝(セレッソ大阪戦:0-1)は、チームがどこか噛み合わないまま負けてしまった感じがありましたからね。
・・・とまぁ、そんな半年前の思い出話をしてもらいつつ、大事なのは目の前の試合です。鬼木監督は「目の前のものにとにかく集中して、一戦必勝で」と強調しました。できれば、あのときの決勝で見せた粘り強さ、我慢強さ、タイトルにかける執念というのを今年のチームにも表現して欲しいところです。
ゲームの見どころを語っていきましょう。
(※前節のレビューです。後日取材の追記もあり全部で約20000文字です)
では、プレビューのスタートです。
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