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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第3節・湘南ベルマーレ戦)

3月4日は等々力陸上競技場で湘南ベルマーレ戦です。

キックオフは13時。等々力では今季初のデーゲームになりますね。

湘南ベルマーレには去年リーグ戦で2敗。ホームとアウェイでどちらも負ける、いわゆる「ダブル」を食らいました。アウェイではアディショナルタイムに阿部浩之に決勝弾を決められる劇的な逆転負け。ホームでは0-4というスコアで、内容的にも良い部分を見つけるのが難しかったほどで、近年稀に見る惨敗でした。

「去年、自分が一年間やっている中で、一番強かったなという印象がある相手です」

湘南戦に向けて佐々木旭にコメントを求めたら、彼はそう切り出してくれました。

 去年、等々力で湘南に4失点するまで、実はリーグ戦5試合連続無失点でクラブ記録更新中だったんです。それが後半に入って、まさかの連続失点。それまで450分以上も揺らされることのなかったゴールネットが、後半5分から16分までのわずか11分の間で4度も揺らされました。

 最初の失点はCKから喫したもので、佐々木旭が町野修斗にファーサイドで競り負けて失点した形でした。久しぶりの失点でチームに動揺が走ったのか、ディフェンスリーダーがいない守備陣は立て直しが効かず(キャプテンの谷口彰悟は出場停止で不在)、あっという間に大量失点を喫してしまいました。いま思い出しても、苦い記憶です。ちなみにリーグ戦で0-4の敗戦は、2010年の横浜F・マリノス戦以来だったそうです。

 しかし、それは過去の話でしかありません。去年は去年、今年は今年です(「河田は河田、赤木は赤木」みたいな言い方ですが)。今年の対戦に向けて佐々木旭は「(去年は)あまり良い印象がないですが、今年は自信を持ってやれている」と胸を張っていました。自分自身がメンタル的にも良い状態であると言います。

「(去年は)ミスしてはいけないとか考えながら消極的なプレーが多かったですが、今年はそれが少なくて、前を意識しながらやれています。そこが自信にも繋がっているし、(自分に)良いプレーが出ている要因でもあると思います」

今季の佐々木は、開幕戦では遠野大弥にダイレクトスルーパスを通したり、攻撃参加から橘田健人のゴールをお膳立てしました。鹿島戦では同点弾を生むCK獲得に繋がった前線へのピンポイントフィードを見せています。「前を意識したプレー」は確かに多く、非常に頼もしいですし、この試合の注目選手の一人だと思います(今回のプレビューでは彼についても触れております)。

鹿島戦で今季初勝利を飾り、「早く一勝が欲しかったので、ほっとしています」とキャプテンの橘田健人は胸を撫で下ろしていました。そして、今度は勢いをつけたいと言います。

「湘南には去年、一回も勝てなかった。勢いに乗るためにも勝ちたい」

というわけで、湘南戦の見どころを語っていきたいと思います。ぜひ試合前までに読んでゲームの注目ポイントを掴んでみてください。

たくさんの方に読んでいただいた前節のレビューです。こちらも是非どうぞ。

では、スタート!

■「やるべきことをやらないと、ああいうゲームになってしまうと思います」(鬼木監督)、「前期に4-0で勝てたことで後期に自信を持って戦えました。2勝したことで(川崎を)勝てない相手ではないと思ってくると思います」(瀬川祐輔)。前線に変更はあるのか?気になるスタメン予想。そして昨年ダブルを食らった相手に勝つための心構えとは?

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