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2017年シーズン前半・川崎フロンターレ総集編レビュー

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2017年シーズンのリーグ戦第1節〜第17節までのレビュー集です。ACLや天皇杯のレビューは含まれておりません。
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2017年4月の記事一覧

「押し込ませ方、引き込み方をもっとうまくやる必要がある」。もっと盤石な試合運びのために、奈良竜樹が語ったこと。(リーグ第5節・ベガルタ仙台戦:2-0)

リーグ第5節のベガルタ仙台戦は2-0で勝利。

苦しい台所事情でしたが、連敗することなく勝ち点3を積み上げることができました。

 2週間のインターバルがあったとはいえ、前節はFC東京相手に3失点しての初黒星だったため、少し心配はありました。あのときのミックスゾーンで、とりわけ悔しさを表現していたのが、センターバックの奈良竜樹。劣勢になった終盤の時間帯だったとはいえ、耐えられずに決壊。ミックスゾー

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「それでも進んでいかないといけない。こういう中で勝っていけば、チームとしての新しい側面が出てくる」(中村憲剛)。人が変わりながら、システムも変わりながら、ここからチームが前に進むために必要なもの。(リーグ第6節・ヴァンフォーレ甲府戦:1-1)

「それでも進んでいかないといけない。こういう中で勝っていけば、チームとしての新しい側面が出てくる」(中村憲剛)。人が変わりながら、システムも変わりながら、ここからチームが前に進むために必要なもの。(リーグ第6節・ヴァンフォーレ甲府戦:1-1)

 リーグ第6節・ヴァンフォーレ甲府戦は1-1の引き分けでした。

 試合後のミックスゾーン。劇的な同点弾で勝ち点1を引き寄せましたが、結果と内容に満足しているフロンターレの選手はいませんでした。

 少し困惑した表情で振り返っていたのは、最前線にいた小林悠です。

「ウチのボランチの前に相手が4枚いて、後ろに5枚いる感じだった。選手間の距離が遠く、やっていて久しぶりに攻め手がないなと感じた」

 

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前半は3バック?4バック?そして、なぜ後半に奈良竜樹の位置を入れ替えたのか。その狙いを読み解く。(リーグ第7節・北海道コンサドーレ札幌戦:1-1)

前半は3バック?4バック?そして、なぜ後半に奈良竜樹の位置を入れ替えたのか。その狙いを読み解く。(リーグ第7節・北海道コンサドーレ札幌戦:1-1)

 札幌ドームでの北海道コンサドーレ札幌戦は1-1の引き分け。

 この試合を通じてフロンターレが放ったシュート数は9本。対するコンサドーレ札幌は13本です。

 シュートの数で負けているわけですが、問題は「質」の部分だと思います。ペナルティエリア内で相手守備陣に脅威を与えるような崩しがなく、フロンターレとしては決定機らしい決定機がとても少なかった。この試合に関していえば「決定力不足」ではなく「決定

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「右で作って、左から仕留める」。狙い通りに機能した右サイドのレフティ起用で2得点。そしてラストプレーでの水漏れはなぜ起きた?(リーグ第8節清水エスパルス戦:2-2)

「右で作って、左から仕留める」。狙い通りに機能した右サイドのレフティ起用で2得点。そしてラストプレーでの水漏れはなぜ起きた?(リーグ第8節清水エスパルス戦:2-2)

等々力競技場で行われた清水エスパルスとの試合は2-2の引き分け。

 この清水戦のプレビューでの注目ポイントとして、右サイドエリアを縦に区切ったときのフロンターレの縦関係をあげました。具体的に言えば、右サイドハーフの三好康児と右サイドバックの登里享平ですね。鬼木監督は右サイドエリアに左利きの選手を縦関係で並べるという配置を行いました。

 左利きの選手が右サイドにいると、中にカットインして左足でシ

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