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なぜ家長昭博は1対2でも強引な突破を仕掛けたのか。谷口彰悟の予測と家長昭博の決断と、そして小林悠の強い気持ち。3つが結実して生まれた決勝弾を読み解く。(リーグ第33節・浦和レッズ戦:1-0)
埼玉スタジアム2002での浦和レッズ戦は1-0で勝利。
このスタジアムで浦和という相手に勝つことは毎回大変ですが、予想していた以上に厳しい内容になりました。それでも泥臭く勝ち点3をもぎとり、逆転優勝への望みをつなぎました。本当に苦しい試合を勝ちきれる我慢強さが備わってきたと言えます。
ただ苦戦の原因はなんでしょうか。いろいろな要因がありますが、この日の浦和レッズが、思いの外、フロンターレ
自分たちの攻撃を信じてやり続けていた選手達。そして攻撃で「変えないこと」を選択した指揮官の決断。我慢比べの末に生まれた決勝弾の背景にあった、ふたつの要因を読み解く。(リーグ第32節・ガンバ大阪戦:1-0)
等々力競技場でのガンバ大阪戦は1-0で勝利。
スコアレスのまま終盤に入ると、試合の構図が「川崎フロンターレ対ガンバ大阪」というよりも、「川崎フロンターレ対東口順昭」になっていったゲームでしたね。そして「決めるべきところで決めておかないと・・・・」というフレーズが少しだけよぎりましたが、そういう展開でも最後に勝ち切れるのが今年のチームの強みであると証明できた試合になりました。
試合後、中村憲
脅威を与え続けた森本貴幸と知念慶のパワフル2トップ。左サイドエリアから生まれた必然の追撃弾と、執念の同点弾を読み解く。(リーグ第31節・柏レイソル戦:2-2)
日立柏サッカー場での柏レイソル戦は2-2。
「もう1回試合をやれるならやりたいぐらい」
試合後のミックスゾーンで新井章太がそう漏らしたのですが、おそらく両チームの選手の本音だったのではないかと思います。Jリーグにおいて、特にボールを大事にするスタイルを貫いている両チームが、それを放棄せざるを得ない、泥沼のようなピッチ状態でのゲームとなりました。
天皇杯での敗戦から中三日。
この試合に向
「青山選手の守備の存在を消す作業をしたかった」。中村憲剛が青山敏弘と行っていた攻守の駆け引きと、チームの狙いが凝縮されていた三好康児の追加点。(リーグ第30節・サンフレッチェ広島戦:3-0)
エディオンスタジム広島でのサンフレッチェ広島戦は3-0で勝利。
現地は試合前から雨が降り注いでいました。
同日、同じ広島のマツダスタジアムで開催予定だったクライマックスシリーズの広島カープ対横浜DeNAベイスターズが中止になったのですから、それぐらい強い雨が降っている中でのキックオフとなりました。気温も低く、屋根があるとはいえ記者席も凍えるような寒さでした。
強い雨は、当然、試合に影響を
10人でも引かなかったサイドの攻防戦と、破綻なく機能したケンゴのアンカーシステム。そして両SBの攻撃参加から幕を開けた、執念の等々力逆転劇場。(リーグ第29節・ベガルタ仙台戦:3-2)
等々力競技場でのベガルタ仙台戦は3-2で勝利。
おそらく今後に語り継がれるであろう、歴史的な等々力劇場でした。
それもそうでしょう。
J1リーグ史上、残り10分で2点差のビハインドを10人で逆転した試合はこれまでなかったそうです。興奮しないわけがありません。
試合後のミックスゾーン。
GKのチョン・ソンリョンに話を聞こうと思って声をかけると、いつもは冷静に話してくれる彼も、いまだ興奮冷め
自分たちで持ってきた「流れ」を手放さずに掴み取る。今年の勝利の方程式が、そこにある理由。(リーグ第28節・セレッソ大阪戦:5-1)
等々力競技場でのセレッソ大阪戦は5-1で勝利。
2位と4位の直接対決。さらにアウェイでは0-2で完敗した相手だっただけに、予想だにしていなかった大差のスコアでの勝利となりました。
試合開始2時間前。
発表された両チームのスタメン表を眺めていると、セレッソのスタメンにソウザの名前がありません。ソウザはベンチスタートで、スタメンに名を連ねていたのは秋山大地です。
これは意外でした。
という
いつもの「違い」を出せずに無得点。必要だったのは「何が起きるかわからない。だからこそ 」という発想だったかもしれない。(リーグ第27節・ヴィッセル神戸戦:0-0)
ノエビアスタジアム神戸でのヴィッセル神戸戦は0-0でした。
川崎フロンターレとしては珍しい、1点が遠いゲームとなりました。
ミッドウィークに天皇杯・清水エスパルス戦がありましたが、主力の多くは中一週間空いていましたし、戦術的なトレーニングもしっかりやっていました。コンディション面でのバラつきがあったとはいえ、そこはさほど不利な面ではなかったと思います。
にもかかわらず、攻撃面がうまく機
「フロンターレは勝負弱いと言われていて、そこに負けたくなかった」。副主将・谷口彰悟が見せた意地。そして主将・小林悠とともに勝敗を背負う「良質な関係」をあらためて考えてみる。(リーグ第26節・清水エスパルス戦:3-0)
IAIスタジアム日本平で清水エスパルス戦は3-0で勝利。
ACL浦和戦の激闘から中二日のアウェイゲーム。
簡単には気持ちが切り替えられない敗戦でしたが、それを乗り越えるための一戦として挑み、敵地で3-0での勝利をおさめました。
この試合で、先制ゴールと追加点の起点、そして3点目のアシストと3ゴール全てに絡んだのがセンターバックの谷口彰悟です。試合後、クールな谷口が、この試合にかけていた胸の
攻守両面で威圧感を与え続けた完勝劇。チームとして積み重ねている勝負所での「経験値」と、鬼木監督が植え付けている「勝負強さ」。(リーグ第25節・横浜F・マリノス戦:3-0)
等々力競技場で行われた横浜F・マリノス戦は3-0で勝利。
ポイントは、やはり先制点でした。
ここまで5試合連続無失点中だったマリノス守備陣攻略のキーワードに、僕は「意外性」をあげていました。去年の柏レイソルの5試合連続無失点記録を破ったときのように、こういう相手には「意外性」が鍵となるからです。なので今回もエドゥアルド・ネットのミドルシュートじゃないかと予想していましたが、決めたのは、ネット
劇的ドローの歴史に、長谷川竜也による強気の仕掛けあり。土壇場のモリモト弾を引き寄せた、左SB・タツヤのメンタリティーとは?(リーグ第24節・ヴァンフォーレ甲府戦:2-2)
山梨中銀スタジアムでのヴァンフォーレ甲府戦は2-2でした。
難しい試合でしたね。
難しい試合になった理由として、フォーカスされたのが両チームのコンディション面だと思います。
川崎フロンターレは、この夏場に1週間で3試合目。一方で、ヴァンフォーレ甲府は1週間のインターバルがありましたから、その違いを考えたら、そこは差があって当然です。
ただゲームを見ていて気になったのは、「身体」よりも「頭
「こうやって5バックの相手にはやっていく。そのイメージはできたと思う」(中村憲剛)。フロンターレ式5バック攻略の最適解とは?(リーグ第23節・北海道コンサドーレ札幌戦:2-1)
等々力競技場での北海道コンサドーレ札幌戦は2対1で勝利。これでリーグは3連勝。翌日の試合で横浜F・マリノスがヴィッセル神戸に引き分けたため、川崎フロンターレが3位に浮上しました。
・・・いやはや、稀に見る悪天候でしたね。
多摩川花火大会が中止になるほどの豪雨と雷でしたが、無事に試合が開催されてよかったです。あの悪天候でも水が溜まらない等々力のピッチは、相変わらず、素晴らしいですね。
さて試
鹿島に的を絞らせなかった中盤のボール回しと、流動的な崩しを見せ続けた攻撃陣。そして等々力のピッチにみなぎってた選手たちの強気。(リーグ第22節・鹿島アントラーズ戦:3-1)
等々力競技場での鹿島アントラーズ戦は3-1で勝利。
試合後のミックスゾーンでのこと。
中村憲剛にコメントをもらおうと呼び止めたところ、その瞬間に多くの記者が寄ってきました。たくさんの記者がいたので自分がする最初の質問を何にしようか一瞬だけ悩みましたが、シンプルに「今日の勝因は?」と尋ねてみました。
すると彼は「勝因?うーん」と少しだけ考えて、次に「気持ちでしょ!」と一言。
その後は、試合
「できれば、『チャンスだから(ボールを)くれ!』と、もっと声で言ってくれると楽なんですけどね(笑)」。先制点の起点を担った谷口彰悟の配給力。最強の車屋使いが語る、車屋紳太郎を生かす心得とは?(リーグ第21節・アルビレックス新潟戦:2-0)
デンカビッグスワンスタジアムでのアルビレックス新潟戦は2-0で勝利。
2005年のJ1復帰以降、リーグ戦で勝ったのは2012年と2015年のみ。ビッグスワンはフロンターレにとって鬼門となってますが、過去の2勝はいずれも小林悠の得点です。そしてこの試合でも小林のゴールが勝利につながりました。
そのことを聞くと、「けっこう新潟は得意ですね」と小林は笑ってましたが、試合を振り返ってみると、夏場
前半に仕留められなかった代償を払った後半の立ち上がり。失点後の選手達が抱えていたジレンマとは?(リーグ第20節・FC東京戦:1-1)
FC東京との多摩川クラシコは1-1でした。
終盤まで負けていた展開を考えたら、土壇場での谷口彰悟の同点弾により「負けなくてよかった・・・」とも言えるし、前半の出来を考えたら「勝てた試合だったのでは?」という思いが残る結果となりました。
「シンタロウ(車屋紳太郎)とエウソン(エウシーニョ)のところに誰が行くのか。ウィングバックが食いついてくるか、それともインサイドハーフが来るのか、2トップがく