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若手メンバーの学びを伝えるマガジン vol.4【seccaとの1日 刺激的な対話から広がるデザイン】

こんにちは。石川樹脂工業です。
こちらのマガジンでは、若手メンバーの「気づき・学び」をお伝えしていきます。

今回の若手は入社3年目で「104Lab.」のブランドマネージャーになったメンバー。自らも素材選定や製品設計も手掛ける彼女が、入社当初から修行をさせてもらっていた株式会社seccaでの学びを書いてくれました。


seccaとの1日 刺激的な対話から広がるデザイン

今日、久しぶりにデザイン会社のseccaを訪れた。2種類の製品の試作品の確認のためだったが、その場の雰囲気や議論は、ただの確認を超えて私に多くの学びをもたらした。

1つ目の試作品は、粒感のある新しい素材での挑戦。「コンクリートっぽくていいね!」との言葉には、私たちが目指した方向性を感じることができた。一部成形には至らなかった部分もあったが、seccaのメンバーはそれを逆手に取り、成形ができなかった部分にも魅力を感じて「ボソボソした部分が”珪化木”に似てる。」という新しい価値を見出してくれた。珪化木は私が初めて聞く言葉で、長年かけてカタチになっていく自然物である。工場からたまたま生まれたランダムになっている構造が、時間をかけて作られる自然物と近い印象を出しているという、新たな視点を学ぶことができた。

2つ目の試作品は、リサイクル原料を使ったもの。グレーにカラフルな細かい粒が混在している素材で、私は今までの素材と比較して新しさを感じていた。しかし、デザイナーさんたちの一言目は、「面白い見え方だけど、掃除機のゴミがまとまったところに似ている」。そう言われて、私は初めて掃除機のゴミに似ていると気づいた。そして、テラゾー(石入りのコンクリート)の印象に近いが、ゴミから作られたことへの納得感が強いから、色の調整をすれば良くなりそう。という意見をもらい、清潔感が上がった違う見え方のこの製品を見たいなと強く感じた。

seccaの皆さんとのやりとりの中で、いつも過去に発見したことや、体験を結びつけた言葉が次々と出てきて、私は彼らの経験値の深さや視点の広さに圧倒される。仕事での学びに加え、何気なく過ごす日常でも常に意識をすることで、体験として吸収し、つながらないような出来事も結びつけて新しい発見を言語化していると感じる。社内ではあまり聞かない議論や意見が、この場で交わされる。私はこの日、試作品の確認だけでなく改めてデザイナーの学び方を考えることができた。

私が持つ知識や経験は、彼らに比べるとまだまだ少ない。しかし、だからこそ、これからの時間を使って、seccaさんたちと議論を重ねる中で、もっと深い知識や視点を持って、モノづくりの世界で貢献していきたいと感じた。


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