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【今だけ無料公開!】一級建築士製図試験4回受けてやっとわかった攻略法

お勤めご苦労さまです。建築士のいしいさんです。

ぼくは、一級建築士製図試験を4回目にしてやっと合格できました。

3回も落ちたので、いまだに落ちる夢を見ます。
完全にトラウマになってます。

ちなみに、
・1回目は、Sの短期講座に通い、ランクⅡ 不合格
・2回目は、Sの長期講座に通い、ランクⅡ 不合格
・3回目は、Nの長期講座に通い、ランクⅡ 不合格
・4回目は、Sの短期講座に通い、ランクⅠ  合格

角番で落ちた時は、マジで精神的にやられました。

でも、「このままでは何も残らないなあ」と思い、
もう一度だけ頑張ることにしました。

そしたら、合格することができたのです。

3回連続で落ちたときは、なぜ落ちたのかさっぱりわかりませんでした。
しかし、4回目で受かったとき、なぜ合格できたのかわかりました。

ということで、
ぼくが4年と400万円を使って編み出した独自のノウハウを、
公開したいと思います。


製図試験で求められていること

ざっくり言って3つあります。

①エスキス
②計画の要点
③作図

これの3つを6時間以内に基準を満たすように仕上げれば合格できます。


では、この3つについて深堀していきます。


①エスキス

エスキスが勝負の分かれ道です。
ここがマトマラナイ人が多いはず。私もそうでした。

1回目の試験は、低層タイプでした。
まったくまとまらず、ぶっちゃけ誰が見てもダメでしょうというプランでした。(例えば、トイレの上が吹き抜けになったりして、やりたい放題プランでした。)
結果ランクⅡで不合格。


2回目の試験は、基準階タイプでした。
コア(EVと階段)の位置と大空間に苦戦し、強引に押し込みました。
なんとも使いにくプランになってしまいました。
結果ランクⅡで不合格。

3回目の試験は、低層タイプでした。
エスキスは、そこそこできたと思いました。
しかし、面積上限を狙いすぎたせいで、エントランスホールが2スパンくらいあり、なんとも間の抜けた空間ができてしまいました。
結果ランクⅡで不合格。


4回目の試験は、基準階タイプでした。
4回目も3回目と同様にエントランスホールが2スパンくらいあり、なんとも間の抜けた空間ができてしまいました。
しかし、結果ランクⅠで合格。


つまり、何が言いたいかというと、
エスキスを失敗しても合格できるのです。

エスキスがまとめることはもちろん重要ですが、
失敗したからと言って不合格になるわけではないのです。

よって、
エスキスは、完璧を目指さない!
8割くらいを目指しましょう!


具体的に言うと
・大きなミス(読み間違い、室の欠落、法令違反)をしない。
・細かいところは割り切る。

ということです。


これを意識するだけで、少し気が楽になってきませんか?


特に、
・設計の仕事をやっている人
・小さなミスさえ許されない仕事をやっている人
は、完璧にやらなきゃいけないと体に染みついています。


なので、このような人達は、「完璧を目指さないように」と
強く意識をする必要があるのです。


そうじゃないと、ぼくのように泥沼にはまってしまいますよ。


大きなミスをしない工夫


問題文を読むときにマーカーなどを引きながら読んでいますよね?
そのとき2色くらいで線引きしていませんか?ぼくも初めはそうでした。

しかし、少し工夫することで重要なところや、つながりがあるところが一目で分かるようになります。


その方法はマーカーの色を「各部門ごと(メイン部門、セカンド部門、管理部門、共用部門)」、「外部空間」、「重要事項」に分けて線引きします。

こうすることによって各部門を色分けする理由は、ゾーニングを強く意識するようになります。


異なった部門がごちゃ混ぜになるようなエスキスにはなりにくくなります。


外部空間については、つながりのある室との関係を見落としにくくなります。

例えば、レストランと一体的に屋外テラスを設けるとあれば、レストランを紫、屋外テラスを緑とすると、紫と緑は隣接しないといけないと色を見ただけで瞬時に判断できるようになります。


重要事項については、「以上、階指定、EVシャフトの面積は除くなど」その2~3文字でエスキスがガラッと変わってしまうところを注意するためです。

この色を変えてマーキングするだけで、条件の可視化ができ、見落とし読み飛ばしを防ぐことができます。


これって意外にやっている方が少ないですが、とても有効だと思います。


ただデメリットを上げるのであれば、マーカーを持ち替えるのに時間がかかることです。


そのほかの工夫

それでもエスキスがまとまらないことがあります。
「時間がない、どうしよう?どうしよう?」と考えるほど焦ってしまいます。

その時は、短辺方向のスパンは4スパンと決めてしまうことです。


過去問や学校の課題の解答例を見ると、短辺方向が4スパンとなることが多いです。建築士試験の敷地の大きさからして、4スパンになることが多いのです。仮に短辺が6mスパンであれば、長辺は7m、8m若しくは一部9mと決定することができます。


【追記】
※令和元年の本試験は、短辺が3スパンの解答例になっていました。
今後の試験においても短辺3スパンということが想定されます。
よって、短辺4スパンではなく、3スパンと決めて進めていくことも考える必要があります。


つまり、
どうしよもなくなったときは、型にはめてしまうのです。
プランニングで勝負しましょう。
さっさと1/400のプランニングに柱を書いて強引にまとめましょう。


また、
スケール感を持ってエスキスするようにしてください。
めんどくさがり屋のぼくは、1回目、2回目の時はスケールなんて無視して配置したい室を適当な大きなで書いていました。


そうすると結局他の室が入らなくなってしまい、6時間かかってもエスキスがまとまらないことがよくありました。


このスケール感を持ってエスキスするって意識がないとなかなかできるようになりません。


なかなかまとまらないと悩んでいるのであればスケール感を意識してやってみてください。もしかしたら、ガラッと変わるかもしれませんよ。


②計画の要点

これは正攻法で攻めましょう!


極論、学校でもらう記述の解答例を丸暗記しましょう!
特に、初受験の方は、これしかありません。



覚え方のコツは、書いたり、声に出したり、各自方法があると思います。
ぼくのオススメの覚え方は、ワードなどに入力(タイピング)することです。理由は、ワードなどに入力する方が断然早く記述を何回も繰り返し練習できるからです。


例えば手で書くと慣れている人でも1時間くらいかかります。
しかし、入力する方法だと大体20分もあれば終わります。


つまり、同じ時間でも入力する方が3倍の練習ができるのです。
ぼくたち時間がない社会人にとっては特におすすめです。
(もしかしたら仕事中にもパソコンをいじってるふりして練習できるかも・・・)


また、解答を手で書くときは、全体の見栄えがよくなるように工夫しました。採点官の方も人間です。汚い字は読みたくないし、より採点が厳しくなるかもしれないと思ったからです。


見栄えを良く見せる方法として、クルトガのシャーペンを使いました。
芯が回転し文字の太さが均一になるシャーペンです。
安いものだと100円くらいで売っています。


これを使うだけで、全然見栄えが良くなります。
普通のシャーペンで書いたものと一度比べて見てください。
こんなに変わるんだって実感できますよ!


たった100円でライバルに差をつけることができるので是非やってみてください。


③作図

これも正攻法しかありません。


何枚も書いて、手が無駄なく動くように訓練するしかありません。
4年で100枚以上書いた私でも2時間半から3時間はかかりました。
繰り返し練習するのみです。


一つ工夫したことと言えば、無駄な線を書かないようにしたことです。
補助線を書かず、いわゆる一発書きをします。
無駄な線を書かないのでもちろんスピードは速くなりますし、仕上がりも綺麗になります。


作図は殴り書きになっている方が多いです。
書き上げないと採点もしてもらえないので急ぐ気持ちはわかります。
しかし、4回も受けた私は強く言いたいです。


最終的に採点されるのは図面です。
エスキスの過程などは採点に入りません。
どんなにいいエスキスができたとしても最終的に採点させるのは図面です。採点する方も人間です。
図面が汚ければ、「これは何かしらやらかしているんじゃないか?」と厳しく採点されると可能性があります。


あなたが採点する側なら、汚い図面は「何か間違えたあるんじゃないか?」と疑いますよね?
それと同じです。もっと見栄えにこだわりを持ちましょう!



さいごに「絶対・絶対・絶対」にやること


資格学校に通っている方は絶対に指導されることですが、
見直し(書き漏れ)が無いか必ずチェックしましょう!

時間が無い試験なので、このチェックが1番おろそかにされがちです。

書き漏れがあればそれだけで減点されてしまいます。
1点でも足りなければランクⅠにはなりません。



特に近年の試験では、法的なものの記入漏れが一箇所あるだけで一発不合格です。


私も4回目の時は、見直しの時間をきちんと確保したため、書き漏れを防ぐことができました。



見直しをやっていなかったら落ちていたかもしれないと思うとぞっとします。



よって、見直しは「絶対・絶対・絶対」にしましょう!
必ずあなたを助けてくれますよ!


また、
図面に文字で説明書きを加えて、要点と整合がとれているアピールをしましょう。


特にグレーなときほどきちんと図面に文字で書いておくと、採点する方も
そうかもと思って見逃してくれることがあると思います。
(実際私は、4回目の製図でこの方法を使いなんとかつじつまを合わせました。)


さいごに

以上、ぼくが4年と400万円をかけて編み出したオリジナルの攻略法でした。


各学校のカリキュラムに、ぼくのオリジナル攻略法を加えて勉強するとめちゃくちゃ効果的です!


一級建築士の製図試験は、「正解がない」ので、本当に難しいです。


しかし、あきらめなければ必ず合格できる試験です。
ぼくが実証済みです。


実は、ぼくも3回落ちたときは、あきらめようと思いました。
時間もお金もかかるし、なによりきつい・・・。


しかし、「なにも残らない人生になるかも」と思ったとき、
めちゃくちゃ恐怖を感じました。


あなたも想像してみてください。


「なにも残らない人生」を。


怖くなってきませんか?


怖くなったあなたは、大丈夫です。


きっとこの恐怖から抜け出すだめに、一歩前に進めるはずです。


あなたなら大丈夫!!!


ぼくも応援していますよ!!!


さいごまでお読みいただきありがとうございました。






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