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おでん まつやま

ゆいレールの美栄橋駅付近の地名を松山という。

那覇で、川の向こう、つまり久茂地川の北岸の繁華街の事を言うのだが、その地名をそのままに店名にしたおでんの店、まつやま。



「何にする?
まだ煮込まれてないのと、すぐ出せるのがあるけど」

それではおまかせで、二、三品みつくろってもらえますか?
と、お願いしてオリオンの瓶ビール。

関西のかんと炊きや、静岡の黒おでんなど、いわゆる一般的にイメージされるおでんとは毛色の違う「おでん」が出てくる地域が全国にはあるけれど、ここ沖縄も独特の「おでん」なるものが出てくる。




二、三品って言ったはずだが、お母さん、次から次へとお皿に。

山盛りですが。これどうしたもんかな。


沖縄そば、大丈夫?

そば、大好きです。と答えると、また山盛り皿によそってくれる。なるほどねえ。
これがいわゆるおばーのかめーかめーというやつか。

テビチかな、これは。テビチだな。美味いなぁ。


カウンターの隣で女の子二人が顔を突き合わせて小さな声で話しながらノンアル飲んでいたので

観光?と聞いてみたら

「はい、愛媛から」と。

ほう、それはまた遠いところからおいでなさったぞな、もし。
じゃっけん、あしも伊予の松山は好きぞな。

というおでんまつやまの夜。

まつやまだけに。

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