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2022年6月の記事一覧
『天檻』を語ろうとする不可能性と暴力性にどう向き合うか
天檻ほど語るのが難しいものはない。今まで(「天塵」「さざなみ~」)は一本のシナリオとして筋道立ったストーリーラインが用意されていたが、今回はそんなもの存在しない。各々のもつ漠然とした想いが枝分かれするように伸びていき、時にこすれあい。最後にどういうわけか一本の幹に収束する。
それはまさに『天檻』というタイトルが示すものなのだが、そればかりを追求するとノクチル各個人の物語を蔑ろにしてしまうことになる