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社内でアプリシエイティブ・インクワイアリー(AI)やってみた、ときのこと

私たちは、自身のことを、次のような言葉で表現しています。

私たちは、より良いチームづくりのための、愉快なる学びの場であり、ともに成長を目指す伴走者です。

今回の記事では、この表現にたどり着いた経緯とその際に使った手法を振り返り、4期目の抱負を言葉にしてみたいと思います。

読んでくださった方にとって、組織のパーパスやMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を考えるとはどういうことかについて、考える材料になりましたら嬉しいです。

こんなふうに、「より良いチームづくりのための、愉快なる学びの場であり、ともに成長を目指す伴走者です。」は生まれました

コーフライヤーとして何に向かっていこうとしているのか?、もしくは、向かっていきたいのか?を考え始めたのは、今年2月のことでした。
まもなく創業から2年半を迎えようとしていたころで、「それまでやってきたことを棚卸しして、これからのために組み立て直す」必要を感じていました。
「お客様との仕事の機会を重ねるなかで、『自分たちはこうありたい』ということが変わってきていた」ということかもしれません。

そこで、コーフライヤーの3年後の理想像をテーマとして、オンラインのワークショップ形式で、話し合いながら作ることにしました。
そのときに僕たちが頼りにしたのは、ケース・ウェスタン・リザーブ大学経営大学院のクーパーライダー教授たちによって提唱された「アプリシエイティブ・インクワイアリー(AI: Appreciative Inquiry)」という手法です。

僕なりにAIを表現してみると、「対話を通じて『組織の強みと潜在力を引き出すこと』を目指す組織開発のアプローチ」となります。
AIについて詳しく知りたい方には、日本体験学習研究所の所長(南山大学名誉教授の津村先生)のブログの「Tグループとは No.067」からの6回分をおすすめします。

次の図は、私たちが社内でAIを行ったときの振り返りのメモです。
4つのステップの頭文字から名付けられた4Dサイクルに沿って話し合いを進めました。
このときは、ぐるっと一周するのに、1〜2時間のセッションを合計6回行いました。

ステップ&工夫したこと

AIのイメージを膨らませていただくために、最初のディスカバリーのステップで実施した「ハイポイント・インタビュー」の実践例をお見せします。
AIでは「組織の強みと潜在力を引き出すこと」を目指しますので、こうした1対1のインタビューを通してお互いを理解し、関係性を深めることが大切になってきます。
以前から知っている間柄だったとしても、相手の新しい側面を発見したり、チームができ上がっていく感覚を得られたりすると思います。

ハイポイント・インタビュー

余談ですが、このころは“助けあう組織”というコンセプトを掲げていました。
私たちの場合は、この話し合いを進めるなかで、別の新しいコンセプトが生まれました。

もう一つ、スライドをご紹介します。
これは、デザインの成果物として作成されました。
今のコーフライヤー自身をあらわすフレーズとサービスの原型をまとめた一枚です。

デザインの成果物

新旧のフレーズを比較すると、「愉快」「より良いチームづくり」「パートナー(のちに、伴走者)」といったキーワードは、最後まで残ったことが分かります。

そして、並行して進めていた自社ウェブサイトの更新作業を経て、サービスの打ち出し方や言葉づかいをアップデートし、「より良いチームづくりのための、愉快なる学びの場であり、ともに成長を目指す伴走者です。」にたどり着きました。

4期目への抱負

組織のパーパスやMVVの意義について考えてみますと、文言そのものだけでなく、それがつくられた過程を体験することにも意味があると、やはり思います。
そのことには、自社での実践からもあらためて感じました。
試行錯誤したプロセスがあったからこそ、地に足のついたところから、「こうありたいな」という僕たちのイメージが形になっていったように感じます。

この一年は、コーフライヤーの考える「こうありたいな」を、具体的な取り組みとして世に送り出していきたいです。
いくつかの種から芽が出始めていると感じています。

それから、AIの実践についてもっと話を聞きたいという方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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