3分で【台風対策】がわかる!沖縄 石垣島在住20年が伝授する台風の心得
台風10号のニュースで持ちきりですが、台風に不慣れな方の方が多いのではないでしょうか?
沖縄では慣れたもの。
人口5万人の小さな島で電柱が200本倒れ、しばらく停電と断水を経験しました。
巨人が思いっきり張り手してるのか!
と思うほどの強風が吹き、
台風に強いはずのコンクリートの家がミシミシと揺れ続ける夜を過ごしました。
そんな私が台風の時にやることをご紹介します。
石垣島に20年住んで学んだことや、経験したこと。
趣味のキャンプのおかげで、気づいたことなどをお伝えします。
沖縄に住み始めたばかりの方や、県外の台風に慣れていない方が、少しでも準備ができて、安全に台風を乗り切れますように。
1、慣れない台風で驚くこと
普段、電気があるのが当たり前の毎日。台風で停電してしまうと、慌てふためいてしまう方がとても多いようです。
例えば…
・電子レンジが使えない!
・冷蔵庫がやばい!
・シャワーのお湯が出ない!
・電気がつかなくて日没したら真っ暗になった!
・スマホの充電が切れた!
・冷房暖房が使えない!
(クーラー、扇風機など)
・ドライヤーが使えない!
・テレビがつかない!
・ウォシュレットが使えない!
などなど。
私自身も、停電でお湯が出ずに震えながら水シャワーを浴び、いつも通りあれこれのんびりしてからドライヤーのスイッチを入れ、風が出ずに「あれ? …あっ停電だわ」
歯磨きしようと、歯ブラシ片手に水道のレバー上げて「あっ…断水中だった!」なんて気づいたことも。
それだけ日常が染み付いていることに気付かされます。
普段経験することがないと、不便さに驚かれるかもしれません。
2、台風前にすること Best10
●買い出し
台風で停電しても食べられる物を買っておきます。
停電すると、冷蔵庫も開けられなくなるので(開け閉めすると、貴重な冷気が逃げてしまいます。冷蔵庫の中身を守るには、開けないことが一番です。)、常温で、電気(電子レンジとか)を使わなくても食べれる物を選ぶのがポイントです。
ガスが止まる事はよっぽどじゃない限りないので、インスタント食品が一般的です。私はカップ麺(ラーメン)があまり得意ではないので、ミニサイズのものや焼きそばなんかをいくつか買っておきます。
石垣ではほぼ暑いので、停電でクーラーが使えない部屋の中ガスを使うのはなるべく避けたいので、なるべく火も使わず、日持ちもするものを選ぶセンスが必要です。
石垣では、台風後も1週間とか船が入らないので、食品の品切れが続きます。当面、船や飛行機が入ってこない、便数減って、食材が入ってこないことも考慮が必要です。
石垣で作られたものは入ってきますが、島外の食品は入ってこないので、石垣産の物もすぐに売切れてしまいます。
(スーパーに行って、売場の商品がガラガラ、カートに山盛り買物してる人を大量に見るので、つられてついたくさん買ってしまうので、この時期には買物に行かないのが賢い!)
根菜類をしっかり買っておく。(ストック食材で乗り切る台風後は、カレーが最強。)(大根とか漬けておくのも良し)
停電しないことを祈って、牛乳は少し多めに買います。(台風後しばらく飲めなくなることが多いです。)日持ちする常温保管できる牛乳をストックしておくこともあります。
あとはパンです。カビが生えない限り、そのまま食べられるので便利です。
ホットケーキミックスも買っておきます。ガスで焼けるのと、オーブンやメスティンを使ってパウンドケーキなどのお菓子も作れるので便利です。
ただ甘過ぎるので、小麦粉も切らさないようにするのがおすすめです。小麦粉だけで簡単なパンならガスで焼けるし、HMに混ぜても使えるので。
(余談)カセットコンロやクーラーボックスも役立ちます。
カセットガスが使えると安心です。(台風で締め切りの部屋では危険です。くれぐれも火の元にはご注意を。)
ベランダごはんの時にも使っています。
台風前に、水を入れたペットボトルをいくつか凍らせておいて、停電しそうになったらクーラーボックスへ。出し入れしたい飲み物などを入れ、凍ったペットボトルを一緒に入れておくといいです。水を入れたペットボトルなら、溶けてからも中身の水も使えるのでおすすめです。
電気がチカチカし出し停電しそうになったら、凍ったペットボトルの一つを冷蔵庫に入れるのも手です。中身が常温になるまでの時間稼ぎができます。
忘れがちなのは紙!
トイレットペーパーやティッシュ、生理用品やおむつなど。ペットがいる方は、ごはんやトイレ用品なども忘れずに!
指定ゴミ袋が売り切れることは無さそうですが、ストックがもう少ないなら早めに購入しておく。
持病の薬や常備薬、コンタクトレンズのケア用品なども、台風が落ち着くまでの分を早めに準備しておくことをお勧めします。
カセットガスや電池などの買い出しも忘れずに。
余談
以前、台風前の買い出しラッシュの中、観光っぽいご夫婦がレジに並びながら
「みんなすごいパン買ってるねーなんでだろう?」
「パン好きなんじゃない~?あはは」と楽しそうに会話していました。
みなさん、日持ちするもの 停電しても食べられるものなどを試行錯誤して買っていると思います。もちろん美味しいというのもあると思いますが、それだけの理由ではないかもしれません。
●早めに台風対策
ベランダにあるものは、動かせるものは全て部屋の中に入れます。動かせない物はロープなどでしっかり固定します。(隅に寄せるだけ、縁側の下に入れておくとかはダメです。洗濯バサミ、バケツ、ホース…全てです。こんな物が暴風で飛んできて、窓ガラスを割ったり、車に傷をつけたりします。)
早めにやらないと、風が強くなったり、雨が降って大変です。楽なうちにやっておきます。
県外に台風が来ると、ニュースで飛来物での被害をよくやっていますね。
沖縄はやはり慣れているなといつも思います。
みんなきちんと対策するので、飛来物での被害はかなり少ないと感じます。
植木鉢で部屋の中がジャングルになりますが、飛んでいく心配と、潮をかぶって枯れてしまうので、全て中に避難させます。
べランダに洗濯機がある場合は、できれば部屋の中に避難させた方がいいです。
どうしても中に入れられない場合は、水を満杯にためて(飛んでいかないように重りです)、蓋が開かないようにガムテープやロープなどでしっかり固定します。もちろん水道もしっかり締めておきます。(台風でホースが外れ、永遠に大量の水が出続けている家を見たことがあります。)
ホースは外して、蓋同様に固定しておきます。
台風が去った後はすぐに水を抜きます。洗濯機は、水を長時間溜める設計になっていないので、故障します。
雨戸をしっかり締める。
大きな台風の時には、木やクギを使ってしっかり固定。雨戸がないおうちは、防風ネットをかける。何か飛んできて窓ガラスが割れる危険があります。しっかりネットを張って予防します。
勘違いしやすいのは、窓にピッタリとネットをつけてしまうことです。飛んできたものを手前で受けてもらえるよう、窓から距離を持って、たるませずしっかり張った状態で固定します。
窓ガラスのサンに新聞紙を詰めます。隙間から吹き返して、雨水が入ってきます。ポイントは床にまで新聞紙が広がらないようにすることです。新聞紙から伝わって、床板が濡れます。窓ガラスの隙間などにはガムテープを貼っておくといいですが、雨で濡れるとすぐに剥がれてしまいます。
一回り大き目のカーテンをつけていると、台風時に便利です。カーテンは後で洗えばいいので、しっかり窓を覆うように閉めておきます。
雨戸がない場合、
網戸は、固定できたらしておきます。可能なら外して家の中へ避難させます。
暴風で右へ左へ動き続けたり、外れて飛んでいってしまうこともあります。
窓ガラスには、飛散シートを貼っておくこともお勧めです。
ご近所さんに迷惑にならないように、自分のものは全て室内へ避難、動かせないものはしっかりロープなどで固定します。
以前、無知な隣人さんに、バイクに傷をたくさんつけられたことがありました。
普段は別の駐輪場に停めている自転車を、台風の日になぜか私のバイクの横に、固定せずただ置いていったようです。あとで聞いたら「あそこなら風も吹かなそうだなーと思ったんでーあははー」と。。。ロープで固定なども何もしていなかったので、風で揺れて、私のバイクと壁の間を行き来しまくっていたようです。自転車は軽いので、家の中に避難させる、無理な場合は柱などにロープでしっかり固定するのが常識です。
排水溝や雨樋などは、枯れ葉などが溜まっていないか確認。
ゴミが詰まっていると、豪雨の雨が流れず大惨事になります。
下水道なども確認、近所の方にもぜひ声かけを。
●水の確保
飲み水はもちろん、生活用水も準備します。
台所ではヤカンや鍋に、お風呂場の浴槽やバケツなど、可能な限り水を溜めておきます。
断水したときに、ちょっと手を洗ったり、歯磨きや、トイレを流すのに使えます。
私は普段も使っていますが、拭き取り化粧水が便利です。断水で洗顔できなくても、少しさっぱりします。これはキャンプに行った時の朝にも活用しています。ビオレのような汗拭きシートも重宝します。
●スマホ充電
停電したら、携帯電話が頼りです。
大きな台風の時は家の固定電話が使えなくなる事が多いです。電気を使う電話機の場合は、停電したら使えません。充電が必要なものは全てしっかり充電しておきます。私はソーラー付きの充電器を持っています。窓辺に常に置いて、充電をフルにしてあります。
※雷対策(電子機器を破損・損傷を防ぐため)
雷が鳴り出したら、即コンセント抜いてください。パソコンやタブレット、使わなくていい家電も全部抜きます。
雷が鳴り出す前に、充電しておくことをお勧めします。
雲行きが怪しい時は、モバイルバッテリーを充電して、モバイルバッテリーからスマホ充電するようにしています。
下記をすると、バッテリーの消耗を抑えられます。
・低電力モードにする
・画面の明るさを落とす
・(必要以外のときは)Wi-Fi、Bluetoothをオフ
(電波が弱くてあまり使えないなら)機内モードにしておく
●ローソク、懐中電灯などの準備
※くれぐれも火の元にはご注意を!
マッチやライター、電池も忘れずに。ローソクを入れるビンなども準備してあると便利です。
懐中電灯の上に水を入れたペットボトルを乗せると光が広がり、アウトドアライトのような効果が得られます。
●歯磨きのことを考えておく
水でうがいしなくてもいいものが販売されています。私は断水を想定して、常にストックしてあります。歯磨き時のうがいって、普段なかなか意識しないですが結構水を使っていると思います。
コップ1杯で済ませられるよう、普段から練習しておくといいと思います。
●シャワーを浴びておく
ガスをつけるピッっていう電源スイッチが電気で、停電したらお湯が出ないおうちが多いと思います。なるべく汗をかかないようにし、停電になったら暗い中では大変なので、明るいうちにシャワーを浴びておきます。お湯が出せないなら、早いうちに濡れタオルで体を拭くなどします。(寒くなることはそうないでしょうけど、明るいうちに済ませた方が安心なので)
停電するとドライヤーも使えません。髪も早めに乾かしておきます。
●洗濯は済ませておく
停電して、数日洗濯機が使えないこともあります。バスタオルなどを手洗いするのかなりの地獄です。台風前に溜まったものは全て洗っておきます。数日洗濯はできないと考えておくといいと思います。キャンプ時も役立ちますが、「手拭い」が優秀です。乾くのがとても早く、洗濯も楽です。停電時のシャワー後は手拭いで体を拭いています。
ちょっと手洗いしたものを干せるよう、洗面室に突っ張り棒などで物干しを準備しておくともても便利です。
手洗いしても乾きやすい衣類も役立ちます。手洗いしてすぐ乾くかどうか考えて、その日着る服を選んでいます。
●車
ガソリンを満タンにする方もいます。重さが出るので、強風で車が転がりにくくなることや、停電した場合に携帯の充電や、クーラーに当たれるので便利な場合もあります。
ただ、強風でそれでも転がってしまった時の引火を考えると、満タンじゃない方がいいという方もいます。
しばらくガソリンが島に入って来ず、給油制限かかることもあるので、満タンにしておく方を選ぶ方が多いかもしれません。
●暇つぶしのものを用意
DVDを借りに行く人が多いです。
私はそんな時の為に、ハードに映画などをいっぱい入れてあるので、借りには行かないです。
停電になったり、アンテナの不具合などが起こるとテレビはつかないので、本などもあるといいですね。昼間限定になりますが・・・。友達は、夜はヘッドライトして漫画読むそうです。ご家族でできるボードゲーム用意するのもいいですね。
3、台風の沖縄に来てしまった方へ
●レンタカーは返却しましょう。
「台風で暇だからドライブ・買物しよう!車は必須だねー」
これ、大きな台風の時は、大間違いです。
大きな台風の時はドライブどころか、外に出れません。
(強風で開きにくいドアを無理に開けて、指を挟んで切断した人がいます。)
レンタカーで出かけるなんて不可能になります。
それどころか、ホテルの駐車場に停めた車が、強風で転がってベコベコ、看板が飛んできてガラスが割れた、なんてことになると、借りた人の責任になり、高額を請求されることもあります。(台風でなくても、レンタカー借りる際は、保険がしっかりついているか確認を。ネットで簡単に加入できる1day自動車保険も販売しています。ご希望の方はお知らせ下さい。)
外出できる範囲の台風でも、あちこちから物が飛んでくる可能性があります。
運転中に物にぶつかる、倒れた大きな木が道を塞いで動けなくなる、なんてこともあります。
台風の大きさを見て、島の人にも相談を。外出が無理だと思ったら、すぐにレンタカーは返却しましょう。
●ホテル変更を考える。
小さなホテル・宿で、自家発電もないところの場合、停電すると、とっても暇です。蒸し暑い日だとクーラーも使えず地獄です。
市街地外のホテルの場合、ホテル側から、市街地のホテルへ移る様、提案されることもあります。
市街地は停電もしにくく、ちょっと外出もできる場合があるので、移動した方がいいと思います。
ホテルの敷地が広いホテルなら、ホテル内で体験(アクセサリーや陶芸などの手作りなど)などが楽しめたりと、時間つぶしもできるので、いいと思います。
小さなビジネスホテルで、強風で飛んで来た物で窓ガラスが割れ、空き部屋がなくて移動もできず、大変な思いをした という人もいます。
台風がひどくなる前に、移動を考えた方がいいと思います。
●飛行機・船
近くにいる島の人にまず相談してみて下さい。
経験から「これはもう早めて今日帰ったほうがいいよ。明日・あさっては飛ばないよ」などアドバイスをくれるはずです。
空港へ行って、空席待ちをするのは大変です。飛ばないのに狭い空港で待っていても仕方ないです。
早めて帰るのが一番。足止めをくらっても、まだ帰りたくないというようなら、
今取れる、希望便へすぐに変更して、のんびり島で過ごしましょう。
石垣から離島へ行っている場合は、石垣島へ早く戻った方がいいです。
石垣島でも食材が不足します。離島はもっと不足するので、宿や島の人も、石垣へ戻るよう言って来るはずです。
「いや、のんびりここで過ごしますよ」と言われても、だいたい困ります。
大量にストックしていればいいですが、そう無いはずです。
食材が不足もしますし、買い出しにも行けません。
「また今度来ます!」と石垣島へ戻るのが、離島でのマナーだと思います。
4、台風後にすること
●潮を流す
台風で停電すると、水道が出なくなったり、チョロチョロになったりします。
(電気のモーターで水をくみ上げるものが多いので)
断水なども行われますので、解除を待ち、解除が出次第しっかり水で流します。
(節水で使用制限される場合ものあるので、その際はしばらく我慢です。)
車・バイク・自転車はもちろん、家の周り、植木もです。
全部、錆びたり、枯れたりします。
忘れがちなのは、エアコンの室外機。
沖縄では、室内のエアコンがまだまだつかえても、室外機が錆びて買い替える人が多いそうです。
室外機の中、固定しているネジなんかも、全部しっかり水で流します。
あとは窓、サンまで綺麗に流します。放置していると、どんどん錆びてしまうと思います。
5、最後に
ここ数年、天災がとても多く、自然の怖さを感じますね。
最近キャンプがとても流行っていますが、キャンパーは災害時に強いそうです。
普段から、電気がない練習をしておくといいかもしれません。ガスなどでご飯を炊けるようになっておくと、停電になった時にも動じません。
お子さんがいらっしゃるご家庭は、普段から楽しみながら練習しておくといいかもしれませんね。
慣れない環境下、食べ慣れない食事などは、お子さんにとって大きなストレスになると思います。遊びの一環で慣れておくと、いざという時にも安心です。
上記の準備が全部できて、それでも諸々不安があって、保険も考えておきたいなという方は、
直火で空き缶でご飯が炊けるファイナンシャルプランナーに、ぜひご相談下さい。ご相談予約お待ちしております。
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