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夜は別々?共同寝室vs個室、子育ての多様性を考えてみる

子育てのスタイルは国や文化によって異なりますが、私は日本とアメリカの子育ての違いについて驚いたことがあります。

その違いは赤ん坊の頃から明らかです。

日本では一般的に親と赤ちゃんが同じ部屋で寝ることが一般的ですが、西洋圏では赤ちゃん専用の部屋で寝ることが普通です。

初めて聞く人もいるかもしれませんが、赤ちゃん用の部屋が設けられるのです。

この違いの理由は、西洋文化が個人主義を重視しているからだと言われています。赤ん坊の頃から親離れしやすい環境を作るために、別々の部屋で寝ることが奨励されているのです。

この考え方は日本ではあまり一般的ではありませんよね。

日本では(アメリカのような広い家が一般的ではないこともありますが)、基本的に赤ん坊と親は同じ部屋で寝ることが多いです。また、幼少期には親子が一緒に寝ることが普通な生活スタイルだと思われています。

しかし、西洋圏からすると、このような子育てスタイルでは子供の独立心が育たないと本気で考えられています。

ただ、実際にはこれには科学的な根拠はありません。親子が別々の部屋で寝ることが子供の独立心を育むかどうかについて、科学的な研究では相関関係は見つかっていません。

逆に、幼少期に親子がずっと一緒に過ごしている子供の方が、協調性の高いしっかりとした子供が育つことがわかっています。

子育ての文化は地域によって異なるものであり、それぞれのスタイルには長い歴史があることを意識することは重要です。

例えば、縄文時代まで遡れば、縄文人は竪穴式住居に住んでいました。これは、ワラで作られた掘り建て小屋のような建物です。

縄文時代は基本的に戦争のない平和な時代であり、1万年以上も続きました。この時代においては、子育ては父母だけでなく、祖父祖母といった二世代や三世代が一緒に育てるスタイルが一般的だったでしょう。

子供が立派に育つまでには多大な労力が必要です。そのため、父母だけでは不安を感じることもあるでしょう。そこで経験豊かな祖父祖母が出産の手伝いをし、子育てに必要な知識や経験を教えてくれるのです。

このように三世代が役割分担しながら安心して子育てができる大きさの竪穴式住居が適していたようです。

ちなみに、竪穴式住居は庶民の間では平安時代初期まで使われていたと言われています。縄文時代から平安時代まで同じ住居スタイルが長期間にわたって使用されていたのです。これは驚くべきことですよね。

紀元前1万年から紀元後800年頃までにわたる期間にわたり、同じ住居スタイルが継続されていたのです。

これは私の個人的な考えですが、なぜ西洋圏の子育てでは個人主義が重要視され、赤ん坊のための部屋を用意するのか、これも生き残るための習慣だからではないかと思うのです。

なぜなら、戦争や略奪が頻繁に起こる大陸では常に死と隣り合わせの状態です。いつ襲撃されるかわからない恐怖が存在したでしょう。もし親が襲撃されてしまっても、子供だけでも生き残る可能性を高めるための対策だったのではないでしょうか。

考えすぎかもしれませんが、世界の歴史、特にヨーロッパなどの大陸の歴史を見れば、戦争を繰り返す歴史です。

日本の縄文時代がほぼ特別な平和な時期であったことを考えると、縄文人としての日本人はのんきすぎるのかもしれません。人が良すぎて、他人を信頼しすぎるために騙されやすい、と言われることもあるかもしれませんが、1万年もの間、平和に暮らしてきた影響があるのかもしれませんね。

ただ、言わせて貰えば、戦争をすることよりも平和を維持することの方がどれだけ大変ですごいことなのか、理解している人が少なすぎるようにも思います。

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