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手づくりの楽しさは人を繋ぐ[SIWR#21]

〜まちづくりのことを楽しく知ってもらう工夫①〜

「インターン・ワークショップ・レポート」は、大学生によるワークショップ現場の率直レポートです。2018年から冊子として発行してきたものをnoteでは新旧織り交ぜて紹介していきます。
note版#21は、卓さんによる『たまプラーザ桜まつり バッジづくりコーナー(2018年3月31日)』のレポートをお届けします。

快晴の空と満開の桜 たまプラーザの桜まつり

お天気に恵まれ、今年で第9回目を迎えた「たまプラーザ桜まつり」。開催された場所は横浜市青葉区にある美しが丘公園で、私が予想していた以上の大規模なお祭りでした。広々とした公園内では様々なブースがあり、ステージ上では地域の方々のパフォーマンスが行われ、公園の周囲にもこぢんまりとしたフリマのブースがずらりと並んでいて、とても賑やかな雰囲気でした。

この日、私は「次世代郊外まちづくりWISE CITY」という、大都市郊外部におけるまちの課題に対して、新しい試みを実験的に行い、次世代につなぐまちづくりをしているプロジェクトのPR活動として、缶バッジづくりのお手伝をさせていただきました。

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大盛況!!手作りの楽しさは世代を超える

缶バッジづくりは多くの方々が参加してくれました。当日一緒にインターンしていた子に話を聞くと、
「昔、家で缶バッジづくりできるおもちゃがありました。その時は、付属の台紙でつくったり、広告紙にあった写真を切ってつくったりして、結構楽しかった思い出があります。」
と缶バッジづくりが流行っていた時期もあったと聞きました。

今、子どもたちの生活環境は、電子機器に囲まれた、デジタル社会が一般的で、このように自分の手でつくる、アナログ的なものには関心がないかなと思いましたが、缶バッジづくりがはじまると、イベントの最初から最後まで、列は、ほぼ一度も途切れませんでした。また、子どもはもちろん、大人の方も目をきらきらと輝かせて、興味津々に見てくれました。

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缶バッジづくりでは、子どもや高齢者のイラストだったり、車やバスのイラストだったり、様々な絵柄が描かれていて、どれもかわいくて色鮮やかでした。後で、話を聞いてみると、実はそれらの絵柄は、たまプラーザで行われた地域イベントや地域の取り組みに関する内容で、缶バッジづくりを切り口にして、参加していただいた方々がバッジを日常的に身につけることによって、まちづくりに関心をもってもらい、日頃から意識してもらうきっかけづくりだったことが分かりました。

小さなきっかけから、人々と共に歩むまちへ

缶バッジづくりに来てくれたのは主に子連れの家族で、様々な家族のあり方を発見しました。そばに立ち、子どもが作るのを静かに見守る親や、絵柄選びから、子どもと一緒に作業をする親もいました。弟や妹を優しくフォローし、仲良く作業していた兄弟たちもいて、缶バッジづくりを通して、家族が協力し合い、完成品を持って和気藹々と帰っていくのを見ると、まちづくりのPR活動として行われた缶バッジづくりという小さな活動が、まち全体がこれからよりよくなっていくきっかけになるだけでなく、そのまちに住んでいる一つ一つの家族の関係性を築いていく効果もあるのではないかと思いました。

○インターンレポーター:慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科修士2年 卓映萱(開催当時)
○ワークショップ名:たまプラーザ桜まつり バッジづくりコーナー(横浜市・東急電鉄)
○開催日時:2018年3月31日
○実施場所:美しが丘公園
○参加者:地元の住民、地域団体の方々
○テキスト校正・添削:鈴木徳子(Writer/Editor)
インターン・ワークショップ・レポート
「インターン・ワークショップ・レポート」は、石デ(石塚計画デザイン事務所)のまちづくりワークショップの現場を体験した大学生の率直レポートです。
現場の様子が丁寧に綴られているだけでなく、ほっこりする感想や、意外な視点もあり、プロのファシリテーターも当日を振り返って刺激を受ける内容が詰まっています。
2018年から冊子として発行しているものをnoteでも新旧織り交ぜて掲載していきます。

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