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宮前区らしいソーシャルデザインセンター ラウンドテーブルでつながる!盛り上がる!市民創発[SIWR#27]

「インターン・ワークショップ・レポート」は、大学生によるワークショップ現場の率直レポートです。2018年から冊子として発行してきたものをnoteでは新旧織り交ぜて紹介していきます。
note版#27は、溝口さんによる『宮前区らしいしくみ「ラウンドテーブル」をお試し実施しよう!(2021 年11 月3 日)』のレポートをお届けします。

宮前区らしいSDC「ラウンドテーブル」をお試し実施しよう!

 川崎市では、多様な主体が連携した「市民創発」で地域課題を解決するための基盤となる「ソーシャルデザインセンター」(SDC)の創出が市内各区で進められています。
 今回のワークショップの舞台である宮前区では、「(仮称)『希望のシナリオ』実現プロジェクト」として市民活動支援のしくみが検討されてきました。これまでに、区内の活動を相関図やマップにまとめ、市民有志で結成された出入り自由な「みやまえ取り組み隊」による6 回の現地ツアーが実施されてきましたが、いよいよ今回は宮前区らしいSDC のしくみを実践!「みやまえ取り組み隊」メンバーで「ラウンドテーブル」にトライしました。

ラウンドテーブルとは? みんなでアイデアを持ち寄ろう

 現在かたちを模索しているラウンドテーブルは、企業、大学、町内会・自治会、行政、市民活動団体といった多様な主体がともに可能性を模索しながら協働・連携するプラットフォーム型。まちで活動するプロジェクトオーナーの課題や実現したいことを、ラウンドテーブルメンバーが自身の持つノウハウや資源でどのように応援できるかを一緒に考えます。
 今回のお試し実施では、「①公園× マルシェで『拡大まちかどシェア』」「②シニアが気軽に立ち寄れる場(宮前区版道の駅?)をつくってみよう!」「③民間が保有する地域の場と地域活動をマッチングしよう!」と題した3 つのプロジェクトが集まりました。

続々集まる アイデアや支援の声

 ①について議論したテーブルでは、「宮前には色々な活動をしている人がいることから、活動場所を提供したい」というオーナーの想いのもと、「手作り品を販売するスタッフがいない」「ノウハウや人材が欲しい」という課題に対して皆で意見交換をしました。町内会や子ども会に参加しているテーブルメンバーからは、若い世代を取り込むために、町内会やPTA、子ども会のメンバーに運営の手伝いを依頼することが提案されました。また「写真撮影や広報に協力できる」「ノウハウブック作成に協力できる」といった支援の声が数多くあがりました。
 シニアが集える場所づくりを目指した②では、コミュニティカフェや公園体操など既存の取組とコラボして移動図書館のように回っていくなど「道の駅」に縛られないアイデアが。③では、今年9 月にハンドメイドなどのショップが梶ヶ谷のコジマ× ビックカメラに集合し開催された「コジマルシェ」をモデルケースに、イベントを持続的に開催するための議論が展開されました。

宮前だから!ラウンドテーブルでつながる地域資源

 地域で新しく活動しようと思うと、きっとノウハウや人材などが必要になると思います。そんなとき、ラウンドテーブルの仕組みがあれば、多様な人からアイデアをもらい支援を受けることができるでしょう。今回のお試し実施では、人と人、あるいは活動と活動がつながる数多くの瞬間が見られました。そして、ラウンドテーブルが盛り上がるのは、市民活動の資源が豊富な宮前だからこそです。ラウンドテーブルで宮前の市民活動がさらにつながり、新しい活動や価値が生まれていく様子が目に浮かぶようです。

○インターンレポーター:早稲田大学 人間科学部 人間環境科学科 3 年 溝口 開人(開催当時)
○ワークショップ名:宮前区らしいしくみ「ラウンドテーブル」をお試し実施しよう!
○開催日時:2021 年11 月3 日
○実施場所:宮前区役所1階 健診ホール
○参加者:みやまえ取り組み隊、川崎市職員、傍聴での参加者
○テキスト校正・添削:鈴木徳子(Writer/Editor)

インターン・ワークショップ・レポート
「インターン・ワークショップ・レポート」は、石デ(石塚計画デザイン事務所)のまちづくりワークショップの現場を体験した大学生の率直レポートです。
現場の様子が丁寧に綴られているだけでなく、ほっこりする感想や、意外な視点もあり、プロのファシリテーターも当日を振り返って刺激を受ける内容が詰まっています。
2018年から冊子として発行しているものをnoteでも新旧織り交ぜて掲載していきます。

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