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中国映画「この夏の先には」(盛夏未来)

主演:チャン・ツィフォン(张子枫)、ウー・レイ(吴磊)
2021年 115分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★
(写真=百度百科より)

本当はもう一本、昨年末に見終わった韓国ドラマがあるのだが、その記事を書く前に、こちらの映画も観たので書いちゃおう。
学園ものはあまり興味ないんだけど、時代劇出演が多すぎる注目イケメンのウー・レイを一度観てみたかったのである。

嘘から始まる恋物語

チャン・ツィフォン演じるチェン・チェン(陈辰)は優秀で真面目な女子高生。「高考」(大学入試共通試験)のために一生懸命勉強していたが、試験の前夜、なんと両親の秘密を知ってしまう。。。
あまりにもショックで結局試験を当日に受けることはできず、後日受けるのだが、なんとなくやる気をなくし、不合格。留年してしまう。

親からなぜきちんと試験ができなかったのかを詰問され、面倒になって失恋したと答えるチェン・チェン。つい、SNSで見て気になっていた同級生のウー・レイ演じるジョン・ユーシン(郑宇星)と別れたの!と親に嘘をついてしまった。

新学年が始まり、新しいクラスに行くと、なんとジョン・ユーシンも留年して同じクラスにいた!彼も試験当日欠席して受けなかったため、留年していたのだった。しかも、担任のチュー先生はクラス全員に向かって、二人が付き合っていて、勉学をきちんとしなかったため留年してしまった、みんなも恋愛などにうつつを抜かさないように!と反面教師とするよう忠告するのだった。

寝耳に水のジョン・ユーシン、なんとか説明してもらおうとチェン・チェンに近づく。最初は彼を避けるチェン・チェンも次第に心を開き、お互いにそれぞれの悩みを打ち明け合うのであった。。。

キャストも音楽も良かった

甘酸っぱい青春物語となっている本作、思春期の二人がそれぞれ抱える悩みを共有しながら、仲良くなっていく過程はとても良かった。自分では認めたくなかった事実を、相手に言ってもらうことにより、少しずつ受け入れていこうとする、そんな二人の姿が眩しいくらいであった。

それにしてもウー・レイが可愛いすぎ❣️若干23歳とはいえ、子役からのキャリアがあり、現在も北京電影学院に在学中らしく、俳優として人気があるのも納得であった。
そしてチャン・ツィフォンも子役からのキャリアがあるようで、同じく北京電影学院在学中で、非の打ち所がない演技。これからますます活躍が期待される主演二人である。

そしてまたまた高校教師チュー先生役を演じるリウ・ダン(刘丹)『リセット(开端)』での演技は迫真ものだったが、本作では人間味あふれる優しい、でもちょっとおせっかいな先生で良かったと言える。

中国映画金鶏奨でも本作で助演女優賞にノミネート

他のドラマでも時々見るが、この中国の大学入試共通試験「高考」、正式には「普通高等学校招生全国統一考試」というらしいが、システムとしてはヨーロッパのバカロレアやアビトゥアのようなものか。住んでいる場所によって、この試験の結果で行ける大学が決まるようだが、本作でもとにかく大変そうなのが伝わってきた。中国のドラマや映画では、わりと皆恋愛に奥手、社会に出てからやっと恋愛するというのが普通のように描かれているものが多いが、本作でも見られるように、学生時代はとにかく勉強に集中するために恋愛禁止となっているのを知れば、なるほどなと思う。

劇中の挿入歌もいいし、将来期待の若手俳優たちの主演ということで、現在Netflixで配信されている本作、見やすい中国映画としておすすめしたい。

本作の主題歌は五月天阿信が歌う『青空未来』という曲なのだが、個人的には劇中でチェン・チェンが歌うこの歌が良かったのでこちらをリンク。同じく五月天の『擁抱 Embrace』を素敵なライブバージョンで♫ 今調べたら、この曲って1999年のものなんだな。


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