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韓国映画「タチャ イカサマ師」

主演:チョ・スンウ、キム・ヘス、ペク・ユンシク、ユ・ヘジン
2006年 140分
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=asianwikiより)

韓国ドラマとかを観ていると時々言及される「タチャ」。映画やドラマが出ているのは知っていて、いつか観ようと思っていたが、最初の映画版である本作がアマプラでもうすぐ配信終了とのことで、急いで視聴(11月30日で配信終了)。
なかなか時間が取れなくて、映画なのに一気に観ることがどうしてもできず、3回に分けて視聴。最後の50分なんて、「あと3時間48分で配信終了します。」なんてメッセージが出てきちゃって。。。

花札のイカサマ賭博

工場に勤める青年ゴニ(チョ・スンウ演)は貧困から抜け出すために花札賭場で3年間貯めた金を賭けるが、賭けに負け全てを失ってしまう。後にそれがイカサマ師「タチャ」によって仕組まれた賭けだと知ったゴニは、イカサマ賭博の達人ギョンジャン(ペク・ユンシク演)に弟子入りし賭博の技術を学び、再び勝負する。

Wikipediaより

ギョンシャンを師匠として練習に励むゴニ、ついには彼から独立するが、師匠が誰かに殺されてしまう。そしてその犯人を見つけるために、各地の賭博場を、途中から相棒となるグァンリョル(ユ・ヘジン演)と周るのであった。
果たして、師匠を殺した犯人は誰だったのか?

花札のルールを知らなくても楽しめる

本作はイカサマを覚え、次々と成功して大金を稼ぐゴニの魅力が、キム・ヘス演じるチョン・マダムによって語られる形になっている。彼女はプライベートの賭博を開催していたが、他の町から流れてきたゴニと知り合う。そして一緒に働くようになり、いいカモを見つけるとゴニを参加させ、二人で大金を巻き上げるという手を繰り返していた。グァンリョルも仲間に入り、次々の他のタチャたちを追い詰めていくのであるが、ゴニだけでなく、今や韓国を代表する俳優たちが演じる他のタチャたちもなかなか魅力的に描かれている。

その肝心の花札であるが、「ソッタ」という韓国特有のゲームだそうで、本作を見ていても、そして観終わって説明を読んでも、全くゲームのルールが理解できなかったが、ちょっとポーカーっぽい感じである。韓国ではとてもポピュラーだそうで、「3人集まればソッタ」というほど定着しているらしい。中華圏の麻雀みたいな感じか。
しかし、ゲームのルールが分からなくても本作自体を観るには全く問題ない。8テン!とか言って誰かが勝つと大量の札束やチップが移動するのだが、2枚の札の組み合わせが強い方が勝つようで、札を見ても、なんで勝ったのかよく分からない(苦笑)。しかし、大丈夫、ルール自体はあまり重要でないのである。プレーヤーたちの目、そして手の動き、お互いの腹を探り合うようなやりとりが、ポーカーのような感じで、そこが見所となっているからである。

ギャンブルの楽しさ、怖さだけでなく、ゴニとセクシーなチョン・マダムとの色恋沙汰や、ちょっとした他のラブストーリーもスパイスになっていて、なかなか楽しい物語となっていた。

本作は公開されてから韓国で大ヒットし、作品としても、それぞれの俳優たちも様々な賞を受賞しているが、2008年にはドラマ版が、そして主人公を変えて、2014年、2019年には別のストーリーの『タチャ』シリーズの映画が制作されている。
どれも面白そうだが、次は機会があれば、2008年のドラマバージョンの主演がチャン・ヒョクなのでぜひぜひこれを観たい。

古い映画なので、もう公式には予告編がないようであったが、こちらは英語字幕付きのトレイラー。


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