伊勢の神宮ばら園

『神宮ばら園』は伊勢神宮内宮の近く神宮会館の山の手に広がるバラ園です。 毎年、春と秋に…

伊勢の神宮ばら園

『神宮ばら園』は伊勢神宮内宮の近く神宮会館の山の手に広がるバラ園です。 毎年、春と秋に開園し、伊勢神宮への参拝者、神宮会館の宿泊者はもとより、多くの来園者で賑わいます。 皆さんに色や香りで楽しんでもらうためには、バラの手入れは欠かせません。 そんな園内のバラの育成日記です。

最近の記事

令年6年9月15日(月)藁をいただきました

稲刈りが始まると、神宮ばら園では刈り取った後の稲(藁)をいただいています。藁はばら園にとって大切なアイテムです。 いただいた藁は乾燥のため、神宮相撲場の観覧席一杯に一度並べていきます。乾燥前の藁は充分に水分を含んでいて重く、並べるだけでも大変でした。 相撲場で乾燥させている藁を見ると毎年のことですが、秋の訪れを実感します。 乾燥し終えた藁は小さく束にしていきます。藁が大量にあるので、コツコツ、ぼちぼち作業していきます。 束にした藁は地面の保温のため、来年になってから花壇に敷

    • 令和6年9月8日(日)秋の剪定中

      秋の開園に向けて、目下バラの剪定中です。 皆さんのバラの剪定は進んでいますか。それとも終わりましたか? この秋の剪定は園内のバラの3分の1ほどを残して剪定します。選びながらの作業で、時間かかり、今年は特に暑くて苦労しています。 剪定をしていると、害虫が目につきます。見つけ次第、消毒をしていきます。 春に続き、秋もバラが綺麗に咲いてくれますように。

      • 令和6年9月3日(火)追肥を始めました

        8月末には大きな台風が来ましたが、神宮ばら園にはそれほど被害がなく、ホッとしました。ただ、全国的には大きな被害もあり、お見舞い申し上げます。 ばら園では追肥作業を始めました。 園内のバラは夏の間に二番花、三番花がどんどん咲いて株自体が弱ってきているのと、秋の剪定をして元気な新芽を出させるため、有機ペレットという肥料を株元に散布しました。 いちばん暑かった時期よりほんの少しだけ、朝晩の気温が下がってきました。気温が下がり始めるとバラに付く害虫や黒点病(黒星病)が出始めたのは

        • 令和6年8月25日(日)秋のバラ剪定講習会

          秋バラを綺麗に咲かせるために、伊勢ばら会員と一般の方を合わせて、17名の方が参加いただき、秋のバラ講習会を行いました。 秋のバラは剪定してから、約40から50日で開花します。10月のバラ展の出展に向けて、これから剪定をされるようです。 あわせて秋のばら展の日程が決まりました。10月26日(土)と27日(日)の予定です。神宮ばら園のバラの剪定はこの後に接近してくる大きな台風10号が過ぎ去ったあと、9月に入ってから始める予定です。 講習会の模様のダイジェスト版を動画でアップしま

        令年6年9月15日(月)藁をいただきました

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          令和6年8月25日(日) 秋バラの剪定講習会 ダイジェスト版

          秋バラの開花に向けての剪定講習会の模様です 秋のバラ展、出展に向けての参考にしていただければ、幸いです

          令和6年8月25日(日) 秋バラの剪定講習会 ダイジェスト版

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          令和6年8月20日(火)天敵カミキリムシの対処方法

          初夏にはたくさんのゴマダラカミキリムシの成虫が飛び周っていました。 この様子だと、カミキリムシの卵が株元に産み付けられていないか心配でした。 園内を見周っていると、バラの株元にたくさんの木くずが出ているのを見つけました。株の中で孵化したカミキリムシの幼虫が、形成層や根を食い荒らしているようです。心配が現実になってしまいました。 今年は例年に比べ、カミキリムシの被害が多い様に思います。 治療方法としてはカミキリムシが空けた穴を見つけたら、殺虫剤を注射器で株に注入して幼虫を駆除

          令和6年8月20日(火)天敵カミキリムシの対処方法

          令和6年8月15日(木) バラは暑い中でも

          毎日が暑い日が続き、バラより私たちがカラカラになりそうです。今年の暑さは異常ですね。この暑さ中でも、春から伸ばし続けているバラは元気に咲いております。暑さが少し落ちついたら、秋の開園に向けて剪定をします。 ツルバラのシュート(元気のいい新芽)が7月からまた伸びて、その量も増えてきました。 ツルバラの支柱を増やして、倒れないようにする作業を行いました。すごく伸びているので、支柱の高さが足りなくなるシュートも出てきて、その成長にびっくりです。支柱で支えたので、周りの落ち葉拾いも

          令和6年8月15日(木) バラは暑い中でも

          令和6年8月9日(金)あらためて農家さんから新苗をいただきました

          先日、以前にバラ苗をいただいた農家さんから、今年の新しいバラの新苗を3種類いただきました。ありがとうございます。 いただいた品種は全て切花用です。早速、鉢と黒ポットに植え付けしました。暑い時期の植え替えなので、何本枯らさずに残せるか分かりませんが、頑張って育てたいと思います。 普段私たちが管理しているバラは土耕で育てていますが、いただいたバラ(切花用)は温室の中での栽培なので、管理の仕方が違います。 いただいた苗の形は初めて見ました。ロックウールという素材のものに植えられて

          令和6年8月9日(金)あらためて農家さんから新苗をいただきました

          令和6年8月7日(水)バラ農家さんからいただいたバラのその後

          6月11日の日記で紹介しました農家さんからいただいたバラ苗の生育結果報告です。 数十本程をいただいて鉢植えにしましたが、植え替える時期が悪かったことと株自体が古かった事もあり、結果的に数本しか残らず、後は残念ながら枯れてしまいました。 何とか残った株は小さいですが、花を咲かせてくれました。 品種は不明ですが、苗の流通がされていなそうなバラなので、残った株を冬まで大事に育てて接木し、仕立て直しをしようと思います。

          令和6年8月7日(水)バラ農家さんからいただいたバラのその後

          8月4日(日) 園内にたっぷり水を与えました

          梅雨が明けてから、毎日、暑い日が続いていますね。この辺りはここ最近、夕立を含めて雨が降らない日が続いています。その影響でばら園内の土が乾燥して、ひび割れている箇所が増えてきました。 このままだとバラが枯れてしまうので、園内の水分を潤すため潅水作業をしました。土がよく乾いていたので、土壌が水をたっぷり吸収してくれました。 園内は花壇の数も多く、全てに潅水作業をするには数日かかりそうです。その間に雨が降ってくれるといいのですが、天気予報を見るとその気配も薄いようです。 日差しが

          8月4日(日) 園内にたっぷり水を与えました

          令和6年7月15日(木)ハダニの被害が出てしまいました

          今年は梅雨らしいような長雨で肌寒いような日が少なく、晴れて暑い日が多いような気がします。この時期に日陰を探しながら園内作業をしています。 雨が少ないので、本来なら梅雨明けから発生する害虫のハダニが、この時期からバラの葉裏に発生ました。 ハダニは広がると葉が黄色くなり落ちてしまうので、ダニ剤を散布して防ぎます。今回は黒点病も出ているので殺菌剤と一緒に散布しました。 今はバラが成長する時期なので、葉の量が多いため500Lほど作ります。葉の量があるので、散布するのに2時間半ほどか

          令和6年7月15日(木)ハダニの被害が出てしまいました

          令和6年7月10日(水)日差しの強さに・・・

          梅雨の期間なのに、数日前からの急激な気温の上昇と太陽の照りつけでバラが葉焼けをおこしてしまいした。 バラの葉はほかの植物より厚みがあって、しっかりしており、葉焼けはしにくい植物なのですが・・・。 私が神宮ばら園の管理の担当をしてから、葉焼けの被害を受けたのは初めてのことです。 対策として、真夏の暑さと乾燥、葉焼けを防ぐために鉢植えのバラの置き場に遮光ネットを掛けました。できるのであれば、ばら園全体を遮光ネットで覆いたいです。 気象庁の3か月予報によれば、今年の夏も昨年以上

          令和6年7月10日(水)日差しの強さに・・・

          令和6年7月1日(月)ツルバラの整理

          ツルバラの枝の整理を始めました。7月に入り、ツルバラのシュート(新芽)が勢い良いよく伸び始めてきました。この時期としては、台風対策として伸びたツルバラのシュートを支柱で束ねて絡げる作業をしています。この作業をせず、ツルバラを放置しておくと台風時に強風で根元から折れてしまいます。またツルをまっすぐに伸ばしておかないと、ツルの脇からたくさん芽が出てしまい、冬に誘引作業がしにくくなるからです。 今年は植えてから、ほとんどベーサルシュート(勢いのいい元気な新芽)が発芽しなかった、パ

          令和6年7月1日(月)ツルバラの整理

          令和6年6月28日(金)病気に強いバラを紹介します

          病気の話を色々と書きましたが、実際、バラの病気には悩まされます。ただ病気に比較的、強いバラという品種も発売されています。その名は「ノックアウト」。強そうな名前です。 このバラはフランスのメイアン社が育種しています。 現在は8品種がシリーズ化されています。神宮ばら園では3品種を育てています。今後品種や株数を増やすかは検討中です。 特徴は黒点病・ウドンコ病に対して耐性が強く、花付きがよくて、年中花を咲かせている優れたバラです。 病気に強いので、これからバラを育ててみようと考え

          令和6年6月28日(金)病気に強いバラを紹介します

          令和6年6月25日(火)病気と害虫

          バラの消毒をしました。梅雨時期です。雨が降るたびに黒点病が増えているのは、気のせいでしょうか。 消毒をしている最中、ゴマダラカミキリが飛んで行く姿を見かけました。消毒を済ませて後、カミキリムシがいた場所を見に行くと、やはり枝が無惨にカミキリムシに食害されていました。食害だけでなく、株元に卵を産み付けてられていないかが心配です。 実はカミキリムシは成虫より幼虫ほうが厄介です。幼虫はテッポウムシとも呼ばれる厄介者で根や株の芯に入り込み、食い荒らしてバラを枯らしてしまいます。 黒

          令和6年6月25日(火)病気と害虫

          令和6年6月23日(日)梅雨の合間のひと時

          2回目のバラ(2番花)がちょうど見頃を迎えています。 最近はバラ愛好家の方が園内のバラの様子をひょっこりと見に来ることがあります。来園の方は園内のバラに黒点病やウドンコ病・ハダニの被害が出ているのを見ると何故か安心して帰って行かれます。 愛好家の方「神宮ばら園でも病気が出ているのなら、ウチで出ていても大丈夫かぁ。」 決して神宮ばら園が基準では無いのですが… 今朝も早朝より宿泊のお客さんが園を散策されていて「この時期にバラって咲くのですね。暑い中作業ご苦労様です」って声をかけ

          令和6年6月23日(日)梅雨の合間のひと時