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不登校において、「心・技・体」ではなく

落合博満さんのことが好きだ。

落合監督の著書の中で
「心・技・体」ではなく

「体・技・心」
が大切な順なのではないかと言われている。
(采配 P34より引用)

不登校の診療でも同じことが言える。

こどもを受診させる保護者の多くの方は
①こどもの心を楽にさせたい
②SSTや認知行動療法などを行なって生きやすくさせたい
と言われる。

①は心
②は技
へのアプローチといえる。

しかし、
最も大切であり、
土台になるのは、
「体」
と考える。

精神科領域における
「体」とはどういうことだろうか。
よく寝ること、ご飯を食べることなど
挙がると思う。

私は「基本的信頼関係」が
核になると考えている。
不登校の診療では「親子の信頼関係」といえる。

不登校になっても、受け入れてくれる。
ゲームばかりしていても、見守ってくれる。
困った行動をしても、
どうしてそうせずにはいられなかったのかと
理由を考えてくれる。

そして、愛してくれる。

「体」土台となる
親子の信頼関係を再構築した上に、
技、心を乗せていくことができる。

遠回りに感じるかもしれないが、
これが最短ルートなのではないだろうか。

不登校は子、保護者にとって
過酷な道のりであることは間違いない。

早くこの道を終わらせたい。
次のステージに進みたい。

その気持ちを持ちながら、
隣を歩くこどもの
一歩一歩の力強さ、息づかいに
目、耳を向ける。
変わっていく風景に気づく。

この道程が
「体」
親子の基本的信頼関係を築くのだと思う。

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