【情報教員が断言】フォント選びの話【プリント作成編】
どうも、みんなのいせごんです。
プリント作成で思うところがあったので、noteに書きます。
ズバリ聞きますが、「フォントって意識していますか?」
こう聞いて、「意識してます」っていう方の大半は正しいフォント選びができていないことが往々にしてあります。特に意識している方の愛用フォントが以下の2つなら即刻やめたほうがいいですよ。
HG丸ゴシックM-PRO
HG創英角ポップ体
どうしても使いたい方は、そのフォントがどういう場面に適しているかを把握した上で使用した方がいいでしょう。保護者宛の公文書に上記の2つを使っているのは、はっきりいって恥です。ぜひネットでの評判を見てみてください。相当叩かれています。
さて前置きはこれくらいにして、本題に入りましょう。わかりやすい、読みやすいプリントにするために学んでいきましょう。
百聞は一見にしかず
とにかく見ていただいた方がわかると思うので、イケてないプリントとイケてるプリントを見比べてもらいます。
まず最初は、何も気にしない人のMS明朝 10.5ポイントです。
二つ目が、「HG丸ゴシックM-PRO」と「HG創英角ポップ体」を多用する人にありがちな波線多めプリントです。よく見かけるので、もしかしたら人によっては何が問題なの? 強調できていていいじゃないと思うかもしれませんが、その流れで次の画像も見ていただきたい。
どうでしょう? 違いがわかりますか?
私はこれがいいと思っています。
タイトルと見出しが強調されることで、プリントの内容が一目瞭然です。大量のプリントの中から必要なものを取り出すのに、これだけ良質なプリントはありません。
本文中に強調したいものがあれば、マーカーを引いてもらえばいいだけの話でしょう。欲を言えば、文章を減らして余白を増やすことで書き込みスペースを作りたいですね。
というわけで、具体的に解説をしていきましょう。
フォントにおける基本の基
これってめちゃくちゃ当たり前のことなんですが、なかなかできていない教員が多いんです。これさえ意識していけば、見やすくて、わかりやすくて、読みやすいプリントができます。
ズバリ!
見出しはゴシック体で大きく
本文は明朝体で読みやすく
ほんと、これだけです。ただこれすらもできていない教員のなんと多いことか。ゴシック体や明朝体がわからない方は、「間違いないフォント選び」で具体的なフォントを提示するので、そちらをご覧ください。
プリントは一瞥して何が書いてあるか把握できることが何よりも大事なんですよ。初期フォントでMS明朝の10.5ポイントでプリント作成は、はっきり言ってありえない。教員によっては、8ポイントにしていることもありますが、情報量こそ正義で、読まれることを考えられていないプリントだなと思います。
もし本文を10.5ポイントにするのであれば・・・
タイトルは20ポイント
見出しは14ポイント
にするだけで、グッとわかりやすい、読みやすいプリントになるのです。
間違いないフォント選び
サポート期限が切れているWindows7を使っているところはないと思いたいので、Windows8以降を想定します。また学校によってはインストール制限がかかっている場合もあるので、標準搭載されているフォントで選ぶと下記の2つです。
見出しは游ゴシック
本文は游明朝
MS明朝やMSゴシックは今すぐ廃止してください。ベストとは言い切れませんが、游フォントがベターです。
Windows10でOSがしっかりアップデートされているならば、BIZ UDゴシックとBIZ UD明朝が入っています。入っていれば、そちらを使いましょう。UDはユニバーサルデザインの略で、游シリーズよりも見やすく読みやすいフォントになっています。
ちなみにBIZ UDシリーズがパソコンに入っていなくても安心してください。このリンクから無料でダウンロードしてインストールできます。最初に提示した例で使用しているフォントは、BIZ UDシリーズです。とても読みやすくないですか?
他にもUDデジタル教科書体というフォントが入っている場合もあります。
入っていれば、それを優先的に使いましょう。圧倒的に読みやすいです。
見出しは、UDデジタル教科書体NK-B
本文は、UDデジタル教科書体NK-R
UDデジタル教科書体は誰に聞いても間違いないレベルのフォントです。
よくある注意事項
ついつい目立たせようとして、ゴシック体のフォントを多用していませんか? 違う書体のフォントは混ぜるな危険です。目が疲れるだけです。可能な限り、ゴシック体と明朝体でもフォントの種類を同じにした方が疲れないでしょう。
考えても見てください。手書きした字には人それぞれ癖がありますよね? 全てその癖で書いてあれば、スッと入ってきますよね。ですが、途中途中に違う人の癖字が入ってきたらどうですか? それが強調だとおっしゃるかもしれませんが、読んでる側は疲れます。
終わりに
知識一つで世界が変わります。読みやすいプリントは経験ではなく科学です。意識からスタートし、勉強し、活用できるかどうか。フォント以外にも日常的に改善ポイントは多く存在しています。教材研究もいいですが、やりっぱなしではなく、教材見直しもしていきたいものです。
ここで一つ。
教員はやらずして独自解釈で勝手に手を加えていく方が多いですが、まずは型を学ぶ意味も含めて言われた通りにやるのが近道です。その上で、どうしてこれはそういう風にやるのがいいの? と考えて変えていくのが効率的な学びでしょう。生徒に教える時を思い出してみてください。教えた通りにやった方がいいのに!って思うことありませんか? いざ自分がやるときはいいんですか?
上達する人は素直に受け取って挑戦できる人ですよ。
話は変わりますが、フォントやデザインにおいて私のバイブルを紹介します。
様々なところでオススメされていますが、「伝わるデザインの基本」はめちゃくちゃおすすめです。教師なら本棚にあるべき本でしょう。
実はお金を出さなくても以下のリンクでほぼ同じ内容の情報が載っています。
偉そうに言っている私もまだまだ学びが足りていません。修行が足りないということですね。
ぜひ、一緒に学んでいきましょう!