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Billboard Top100を振り返る    1980 18th Diana Ross 'Upside Down'

さて18位はDiana Rossさんですね。デビューが1961年のMotown Recordからですから、もうSoulの世界の文句なしの重鎮ですよね。SoulといってもSupremesの時代からポップな曲が多くて、それが彼女のカラーとなっています。名曲に恵まれた、いや、自身の歌う曲の魅力を十分に引き出した人という方が、当たってるかもしれません。

1970年代からソロに転向して、それこそヒットを連発するわけですが、不思議とDiscoが流行っていた時には、映画の仕事をしていたりとか、Michael Jackosnさんとの共演とかで、興味がないような感じだったのですが、満を持してのこの曲ですよ。狙ってますよね。

で、これね、この曲で完全にDiscoの流行にトドメを打ちましたよね。Discoの流行りって、先の19位に出てきたKCさんとか、Queen of Discoとしての名声をとどろかせたDonna Summerさんとか、スーパースターも多かったですが、それこそ雨後のタケノコのようにいろんな人たちが出てきたりして、で、そそれ全部ひっくるめて、グワーッて盛り上がっていたような気がします。例えば、Dicso Duckなんて曲もありましたしね。だけど、Dianaさんのような重鎮が乗り出しちゃうと、そういった人をぜーんぶ駆逐しちゃいますよね。で、年間チャートの18位に鎮座しちゃうんですよ。とてもじゃないけれど、敵わないもの。もう誰も何もできなくなります。

この作品でもう一つ特筆するべきは、このジャケットですね。重鎮のTシャツ、ジーンズ姿ですね。1970年代の特に黒人アーティストは宇宙をイメージした煌びやかな衣装が多かったですが、このシンプルさですよね。この点でも、70年代を殺しにかかってますよ。恐ろしい人です。

実際にもこのシンプルさは、80年代につながるような気がします。ロックが流行ったし、またMaterial Girlのような、正直な詞が出てきたりもしました。ジャンルは違えど、やはりチャート、全米の音楽に影響を与えられる人なんでしょうね。

そんでもって、Dianaさんは、80年代にもう一回、流行を殺しにかかるんです。いやあ、才能のある殺し屋って怖いですよ。

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