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南 阿沙美 伊勢滞在期  後半

 5日目。窓から見える伊勢忍者キングダムの城は朝もいい感じ。風景がコラージュっぽい。
 一階の朝食をとる部屋で朝食。家にテレビがないのでテレビに釘付け。
バランスの良いいい感じの朝ご飯。久しぶりに納豆を食べたのだが、妙に美味しい。東京でも売ってる見たことあるやつだけど何だがとても美味しい。

 なんということか、私は今回持ってきたコンパクトデジタルカメラの、充電ケーブルを忘れてきていて、昨日の朝熊山でバッテリーが尽きた。古いフィルムカメラも持ってきてはいるけど、サクサク撮る感じではないので、ガーンと思っていたら、近くのコンビニで写ルンんですが売っていた。自分の分と母の分を買って、一つは母に渡した。最近はリバイバル的なブーム?もあり東京のコンビニでも売っている場所もあるが、ここは観光地だからだろうか。デジカメ代わりに良い。
 母が夫婦岩を楽しみにしていたので昨日も歩いた夫婦岩表参道を歩いて海の方へ。天気がいいので海がきれいで母感動。
 
 お昼にまた伊勢うどんを食べて賓日館へ。とてもよかった。
 近くにある音無山、という名前がとても気になる。かつてはロープウェイなどもあったようだけど今はなし。山頂まで行くのはそれほどでもなさそうだけど、それほどかどうかは人による。しんどかったら途中で戻ろうと言って誘い、母しぶしぶ了解。60代の母にしてみたら、娘が言う「それほどでもなさそう」は全然それほどでもある感じではあるようだったのだが、途中「まだなのか~!」と言いながら、こんなに頑張ったのに引き返すのも勿体無いと最後まで登ってくれた。
 展望台らしき場所に着くと、木々が茂っているせいでスコーンとした眺めではなかったが、二見の海をこっそり別の場所から覗いているみたい。これは何の跡だろうと思ったものは後から調べたら、音無山駅の遺構のようだった。

 夕方、伊勢市駅まで電車で移動。二駅ぶんの移動。月夜宮へ行って、餃子の美鈴へ。カウンターにちょうど二人座れた。赤いカウンターがL字になっていて、おでんと焼餃子、水餃子、おにぎりを頼んだ。 餃子はもちろんだけどおにぎりがなんかおいしすぎる。母がおかわりした。カウンターの中には、7、8人くらい、餃子を包んでいる人、焼いている人、おでんの前に立ちオーダーを聞いている女将、揚げ物を揚げている人、、、黙々とそれぞれの持ち場でそれぞれの仕事をし、美味しいものがお客に運ばれるその様子に惚れ惚れしてしまった。

 帰りの電車まで、時間がかなりあったので外宮参道の若草堂へ。一度ではなく何度か訪れたいと思ったのだ。お年の召したおばあさんが一人でやっているが、席は満席で超忙しそう。これは大変だ!テーブルに「申し訳ございませんが」「およびくださいませ」と、手書きで書かれた日の用心の拍子木が置いてあり、忙しいそうで申し訳ないけどちょっとお茶を飲ませてもらいたいと思い、鳴らした。母はオレンジジュース、私はコーヒーを頼んだ。コーヒーにはパンがひとつ付いてきた。おかげで電車の時間までゆっくりできました。ありがとうございます。また来たい若草堂。


 6日目、ヤマトさん2日目の朝食を食べて、今日は二見浦の、少し西側の方にも歩いてみようと出かけた。御塩殿神社という神社があった。
 途中、「豚の赤ちゃん」と元気に書かれた小さめのトラックを発見。賑やかな音楽もかかっていてめっちゃ気になる。「♪ブタの、赤ちゃん、かわい~いあ~か~ちゃん」豚の赤ちゃん、で検索しても普通に豚の赤ちゃんのかわいい画像しか出てこない。

 昨日月夜宮に行ったので、その関係のある月讀宮を目指すことに。その前にお昼の時間になるので、バスで一旦宇治山田まで行ってみることにした。バスに乗り込み整理券を取った。いくつものバス停をコマのよう進むたび、料金がぐんぐん上がっていくのだが、途中から、なぜかその料金が今度は下がっていく!それからまた上がっていって、とても不思議だった。ルートをぐるっと回るバスだから、距離が離れたり近づいたりするからなのだろうか。ちょっとタイムマシーンに乗ってる気分だった。 宇治山田で降りて、伊勢で有名らしいモリスパへ。満席で混んでいる低めのテーブルとテーブルの間をさーっと進んで窓側の席に通してもらった。定番のモリスパと、玉子サンドイッチを頼んで半分ずつ食べた。 駅前に戻って、明倫商店街という古い商店街があったので歩いてみることに。澤村栄治投手を讃える顔ハメパネルの顔の位置が、低すぎたのでその記念に写真を撮った。


 月讀宮へ行き、歩いてたら疲れたので、ちょうどいいところにあったシルクロード、という喫茶店に入った。お店の人も感じよかった。それからイオン伊勢店をチェック。いろんな地方にあるので店舗によって違う特色見るのが好き。イオンなんてどこにでもある、と思う人もいるかもしれないが、どこにでもあるからこそ違う部分が輝いて見えるのだ。ここではスガキヤを初めてみた。ラーメンのメニュー写真が独特で面白かった。(王道ではないメニュー写真大好き) 
 伊勢市駅まで乗った電車の車両が素敵だった。近鉄鳥羽線。最後の夜ごはんだと思って、知人が行っていた虎屋というお店に電話したら20時くらいだったら席が空くと思います、と言ってくれたので、それまでまたみたすの湯に行ってゆっくりすることに。湯上がりいい気分のホカホカ状態でお店へ。
普段は予約でいっぱいで急には入れないらしいのでラッキーだ。お刺身や、生のワカメ酢、せっかくなので松阪牛、などなど。美味しかった。

 7日目。最後の朝食。チェックアウト。
 すぐ帰るのももったいないので、明日の朝家で食べるパンを買いたいと思って伊勢市駅に移動。パン屋が空くまで時間があったので、ビアンカでコーヒー。
 前半泊まった山田館を母と共に熱い眼差しの横目に通り過ぎ、更に外宮側にあるパン屋さんでパンを買って、悔いなし。ありがとうございました!

南 阿沙美(Minami Asami) 写真家

http://minamiasami.com/

【滞在期間】2023年3月12日〜18日

※この記事は、「伊勢市クリエイターズ・ワーケーション」にご参加いただいたクリエイターご自身による伊勢滞在記です。
伊勢での滞在を終え、滞在記をお寄せいただき次第、順次https://note.com/ise_cw2020に記事として掲載していきます。(事務局)