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不可能性を認める

環境が変わって切り捨てたものがある。
今後一切やらないというわけではないがアナログでの作業が難しくなったのでデジタルでの制作にシフトチェンジしたのだ。
アナログの物としての存在感や筆致、質感など未練がないわけではないが切り替えたことでかなり制作の心理的、物理的ハードルが下がったように思う。
ありがたいことにデジタルで描き始めてからいろんな人から絵がのびのびしてきたねと言われるようになった。
実際今まで抱えていた制作へのストレスは軽減されていて、今まで一生懸命描いている感じがあるのが嫌だったのが排除されてなんとなく軽快な感じになった気がする。(気がね)

今まで制作する中で薄々自分はデジタルの方が合っているのではないかと感じることは都度あったが制作環境が変わらなければ今もずっとアナログでもがいていただろう。
描きたいものが技術的にというか表現が噛み合っていなかったのだなと今なら思う。

必死にしがみついていた事柄、できないことを認めることはしんどい。できない自分が未熟なのだと自分を責め、修行僧のように辛く苦しい鍛錬の日々を送るのもまあ悪くないかもしれないが、そういえば私は元来そんなストイックな人間ではない。

敬愛するYUKIちゃんもジュディマリ時代に「ハードルは低くしておくものよ」と歌っているのだからその通りなのだと思う。

前にもTwitterに書いたけど、30代、自分の可能性にしがみつくより不可能性を見極めることの重要性を感じる。

とはいえ、絵の具で描くこと、アナログ作業は楽しくもあるのでまた何かしたい。

うまいことデジタルとアナログを融合できたら良いな。

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