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金こそ、金だけが唯一絶対 ゴールド88

金本位制の起源はどこにあったのだろう?

その起源は紀元前まで遡ることとなる。

クロイソス王

金本位制の起源は、紀元前568年にメルムナス朝の第5代王となったクロイソス王だ。

クロイソスにより、金が貨幣として初めて体系的に機能し始めることとなった。

では、彼は何をしたのか?

彼は二つのことを成し得た。


帝国通貨を確立

一つは、彼は世界史上初めての帝国通貨を確立させた。

クロイソスの作った硬貨 -ステタル金貨- はあっという間に小アジアで受け入れられ、エーゲ海西部のギリシアにまで流通した。

ステタル金貨を例えるなら、現代ヨーロッパのユーロと言うことができる。


金と銀に注目

そしてもう一つは貨幣に「金」と「銀」を採用したことだ。

貨幣の素材として、銅、貝殻、ガラス玉などたくさんあったのに彼は「金」と「銀」を選んだ。

これにより、「金」と「銀」は富と貨幣の究極の標準となったのだ。


金こそ、金だけが唯一絶対

国際的金本位制を宗教と呼ぶのには理由がある。

それは、金こそが、そして金だけが貨幣の究極の形、すなわち「本位」だからだ。

そこには、長い長い歴史、つまり紀元前のクロイソスに遡ることが出来るのだ。


期待

金本位制をとる国家は自国通貨(ポンド、フラン、リラ、ドル)を不変の一定量の金によって定義した。

そして、金本位制をとる国家の市民と周辺の人々は、次の一つのことを国家に期待した。

その一つのこととは、「銀行券」、「銀行預金」をどんなことが起ころうとも、その固定比率で全額をいつでも自由に「金」と交換し続けてくれることだった。


ゴールド 金と人間の文明史 ピーター・バーンスタイン

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