絵のお仕事についての挫折感

私はあまり絵を描くことは好きじゃないと思う。
漫画家と言う仕事をしていながら、ずっと絵のことを考えていたくないとどこかで無意識に思っているような気がする。
どちらかというとネームをたくさん書いてストーリーを形にするのが好きだし、時間をかけて練ったものを作るより、フラッシュアイデアを即形にして発信してアウトプットする方が自分らしくて鮮度のある創作ができるのかなと思っている。

病気になってから特に、日常のルーチンや家事をすることが自分を健康にする気がしているので、寝食を忘れて何時間も机に迎えるタイプの人が、本当にすごいと思っている。

私は適度に食事や家事や掃除や、家でのヨガとか軽い運動とかに時間を割かないと、やってないことが逆に気になってしまい、創作に集中できないとこがあると思う。

私は絵だけで稼げるようなハッとするクオリティのあるタイプでもないと自分で思っているのと、世の中で人気のあるイラストを自分で描きたいと思えなくなっていること、そういう自分の価値観が相俟ってか、最近自分の絵がうまくなろうが下手になろうが、何も感じない心境になってしまった。

結構この事に危機感を感じていて、自分の絵に何も感じないって仕事にするには終わってると思うし、自分の絵がうまくなろうと下手になろうと、誰も気に止めないだろうとさえ思っている。本当に絵に対して心が死んでいる。

描きたい絵もないし、自分に期待もしてない。
それでも何かを産み出したいと思っているんだけど、そんな私が漫画家でいて良いんだろうかと日々自問している。
これはゆるやかな挫折なんだろうなと感じている。

具体的な解決法がある訳じゃないけど、今考えている自分なりの対策はいくつかあって、里親トライアルが終わったら少しずつ実行してみようと思っている。

でも、漫画家や絵師が自分の創作物に何も感じなくなる、という症状に対するいい記事とか対策を書いたブログとかが全然見当たらなくて、こういうことで悩んでいるのって自分だけなのかな?とちょっと落ち込んだりもした。

なので、こんな意識の低いことで悩んでいる私の記録を日記に書き留めておいて、もし同じような悩みを持った仕事人の方に共感してもらえたら少しでも報われるのかなと思って、ここに置いておくことにする。

以下有料部分は、昨日Twitterに書いて消した、某アイドルのイラスト盗用と著作権侵害のうたがいについて、私が感じた個人的感想と、この業界で絵を描いていて思ったことを残します。暗い内容です。

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