雑記 空を照らしても星空は見えない

職業柄、人気のない所へ出かける機会があるのだけれど、夜遅くなった帰りがけに空を見上げると、それはもうたくさんの星が輝いていた。

「星が降るような」という使い古された表現がしっくりくるほど素直な気持ちで、僕は星空を見上げていた。

街に帰り、周りが明るくなると星は見えなくなる。

綺麗な星空を見ようと考えたとき、必要な行為はがんばって空を照らすことではなくて、人気のない所へ行くことだと僕は知っている。

物を見るために光を消さなくてはいけないなんて、何だか不思議な気分だ。

遠くにある目標ほど見失いがちで、目標と手段がいつのまにか入れ替わっているなんて失敗話は多く耳にする。

近くにある光に邪魔をされて、本当は見たかった星空が見えなくなってしまうのと同じなのかもしれない。

「自分の目標は何か?」って、星空を見る気分になって見つめる時間があっても良いだろう。余計な光を差し込むと目標は遠のいてしまうから、がんばろうとせずに素直な気持ちで見つめてみよう。

一日の終り。街に帰って来て、あまり星の数が多くない空をみあげながらそんなことを思った。

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