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桑田真澄と池波正太郎(高橋一生)

まぶしくて目が覚めた。

カーテンは開けっぱなし,電気はつけっぱなしでいつのまにか眠っていた。

1ヶ月に2回ほどある。

寝起きにYouTubeを見てしまう。

お洒落な目覚ましの音を止めて,ゆっくり伸びをして,おもむろにカーテンを開けて,少しまぶしそうなリアクションをして,鏡の前で歯磨きをして,顔を洗って,鏡を見たら少し寝癖のついた高橋一生が映る。

そんな理想の朝はどこにもなく,布団をかぶったままYouTubeを見てしまう。


YouTubeのコメント欄には,「あなたへのおすすめ」に感謝している人がたまにいる。

たしかにいい働きをしてくれることはよくある。

桑田真澄と上原浩治の対談動画があった。

どちらも巨人軍のエースとして,またメジャーでも活躍したピッチャー。

桑田は上原のことを次のエースとしてよく面倒を見ていたらしい。

上原も桑田を見ながら野球以外のことも吸収していった。

桑田の野球以外での教えの中に「天ぷら」に関することがある。

「天ぷら屋さん行ったら,熱いけど,揚げてもらったらうちから親の仇のように食べなくてはいけないよ」

この言葉どこかで聞いたことあるなと思ったら,作家池波正太郎氏の「男の作法」という本に書いてあったことを思い出した。

「あぁきっと桑田さんも僕と同じ本読んでたんだなぁ」

みなさんお気づきになっただろうか?

僕の心の声の中で,それまでの文章では「桑田」と呼び捨てだったのに,ここでは「桑田さん」となっている。

一冊の本を通じて,僕は桑田さんに一気に歩み寄った。

本にはそういう力もある。




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