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婚活面白話③味オンチ×味オンチ

婚活をしていて出会ったユニークで面白い方々のお話。

〜婚活面白話③味オンチ×味オンチ〜

ツアー型の婚活に参加した時に出会った男性二人のお話。
ツアー型の婚活で、途中ランチタイムがあった。
ランチはオシャレなカジュアル創作イタリアン。

4人1席の配置で、私のいたテーブルは、ひょろっとして終始ニコニコしているお兄さんと、四角いフォルムで人見知りがちなお兄さん、ずっとスマホをいじってる会話する気ゼロなツアー最年少ガール、そしてバツイチ子持ちのBBAこと私。


最年少ガールにもたまに話を振ってみるが、小さい声で「はい」と言ったきりスマホをいじってるので、途中からもうほぼ諦めた。
食事中はスマホを触るのをやめなさいよ、お行儀悪いわね、オカアチャン怒りますよ!

さて、お兄さん(と言っても私から見てお兄さんなのでオッサンなんだろうか?)二人の何が面白かったというと、二人ともタイプは違うものの、極度の味オンチだった。
味オンチと味オンチが料理について語り合っていて噛み合っていないのが、なんとも微笑ましくてたまらなかった。
そして、何でも食べる味オンチひょろ兄さんが、好き嫌いの多い味オンチ四角い兄さんにグイグイ攻めていって色々食わせては、四角い兄さんが食べた後で嫌いな食べ物だったと気付く展開が繰り返されており、戸惑っているうちに受け入れてしまう四角い兄さん受けのオッサンずLOVE!面白すぎる(悶絶)
良いですよ〜私はBLイケるクチなんで大歓迎です。


ひょろ兄「どんなのが出てくるんでしょうね〜(ワクワク、ニコニコ)」
四角兄「メニュー一覧がありますよ」

肩を寄せ合い真剣にメニューを見る二人

四角兄「なんか聞いたことのない言葉ばかりで…」
ひょろ兄「ほんとですね〜、何が出てくるか全然わからないですね〜!(笑)」
四角兄「いやあ、普段こういうオシャレなところで食べることないので…」
ひょろ兄「そうなんですか〜!」
四角兄「けっこう、こういうところ来ますか?」
ひょろ兄「いや〜僕も来ないです!普段コンビニのパンとかばっかり食べてますね!」
四角兄「コンビニのパンですか」
ひょろ兄「けっこう食べます?パン」
四角兄「いや…あんまり食べないすね…」
ひょろ兄「意外と美味しいすよ!最近気に入ってるのが、(某コンビニ)の菓子パンなんですけど…食べたことあります?」
四角兄「いやあ…ちょっと、ないすね…」
私「それたまに食べたくなります〜甘いんだけど、美味しいですよね〜!」
ひょろ兄「そうなんですよ!あと最近オススメなのが、そば屋さんで、すごい安くて!そば好きですか?」
四角兄「いやあ、そばはあんまり食べないすね…ちょっと苦手で」
ひょろ兄「普段何食べてるんすか!笑」
四角兄「普通のごはんだと思うんですけどね(苦笑)」
私「好き嫌いとか多い感じですか?」
四角兄「そうなんです。アレルギーではないんでできたら食べたくないって感じですけど、けっこうありますね」
ひょろ兄「そうなんですか!僕は嫌いなものないな〜、だいたい何でも美味しく食べれますね!」
四角兄「羨ましいですね」

前菜が運ばれてきて、各々手をつける。

私「ん、けっこうハーブが効いてるかもです(四角い兄さん大丈夫かな…?)」
ひょろ兄「美味しいすね!何の味だろう!食べたことないっすね!!」
四角兄「(恐る恐る)…なんか、不思議な味すね…(苦手そう)」
ひょろ兄「こっちも美味しいすね!何かわかんないけど!」
四角兄「そうですか?…(パクリ)…あー、自分はちょっとこれも…トマト苦手なんすよね…」
私「?…あ、この赤いの?たぶんパプリカですかね、トマトは使ってない気がします。」
四角兄「パプリカですか、あんまり食べたことないな…」
ひょろ兄「パプリカって何でしたっけ?」
四角兄「自分ちょっとわかんないす」
私「カラフルで生でも食べやすいピーマンですかね」
四角兄「あっピーマンも苦手なんすよ…」
ひょろ兄・私「笑」

メインが運ばれて来た時も…

四角兄「これなら食べられそう…(パクリ)」
ひょろ兄「これもウマいっすね〜(もはや何食べても美味しいと言う)」
四角兄「何が入ってるんですかね、これはなんだろう…」
ひょろ兄「お肉ですかね〜、これもお肉っぽいな〜全部お肉なんですかね〜」
私「エリンギ入ってますね。これはたぶんお肉で…」
四角兄「え!!エリンギ…!」
私「もしや苦手でしたか…?」
四角兄「はい…困ったなあ、困ったなあ、食べちゃったのかな…エリンギ嫌いなんすよ〜…(泣きそう)」
いや、もう食べちゃってたとして、食べれてるならいいじゃないか、克服できたかも?!めでたい!でいいんじゃないか??
ひょろ兄「どれがエリンギですかね〜これかな?」
私「それはたぶんですけど、ジャガイモかな」
ひょろ兄「え?なんか色が芋っぽくないですよ」
私「赤っぽいい色のジャガイモもあるんですよ〜!」
ひょろ兄「知らなかった!いや〜それにしてもどれ食べてもウマいすね!」
ウマいしか言わない…いや、作った人は喜ぶかもしれないけど…

お次はパスタ。

こちらはメニューに具材名が入ってた。

四角兄「…実は、アサリ、ダメなんすよ…」

だと思いました!笑
もはや、この人は本当に普段何を食って生きているのかと思うほどに好き嫌いが多いな…
毎日ほぼ同じようなご飯を食べているのかなと言う気がする…結婚したら奥さんはメニュー考えずに済んでラクかもしれない。

運ばれてきたパスタからは、もう食べる前から分かるくらいアサリの良い香りが漂っている。

ひょろ兄「いやあ、これも美味しいですよ!アサリ苦手でも食べれちゃうんじゃないですか?」

えっ…やめとけやめとけ、絶対無理だよ…

私「う〜ん!美味しいですね〜、でもすごいアサリの香りがするので、苦手だったら、キツイかも?」
ひょろ兄「え?アサリの香りしますか?どれがアサリの香りかな〜、あんまりわかんないすよ!とにかく美味しいすよ!」
四角兄「…じゃあ、食べてみようかな…」

私よりひょろ兄さんを信じたーーーー!!!!!
待て待て四角い兄さん!
ひょろ兄さんは、なんでも美味しいと食べる人だよ!何食べても美味しいしか言ってないし、何食べても材料何入ってるかわかんないって言うし、こんなにも芳醇なアサリの香りがわかんない人だよ!!!!(鼻詰まってんのかな、ひょろ兄さん。)
なぜそこで、私よりもひょろ兄さんを信じるんだ〜!!!!!

私の心の叫びも虚しく、四角い兄さんはアサリのパスタを口にした。

四角兄「ゔ…!これはだめだ…!めちゃくちゃアサリですね…(私の顔を見る)」

だろうよ!!!!!!

ひょろ兄「そうか〜、苦手だと香り強く感じるんすね〜!(ちょっと残念そう)」

笑顔でけっこう鬼畜だな、ひょろ兄さん!
いや、しかし、なんかBL的にはなかなか良い◎


二人は終始楽しそうに、
「これは何だろう?」と繰り返し、
「美味しいね(byひょろ兄)」
「これは〇〇ですね(ここで横槍を入れるお節介な私の解説)」
「嫌いなもの入ってた、もう食べられない(by四角兄)」
の流れで、最年少ガールを無視して中年3人で盛り上がってしまった。


とにかくオッサン2人のやりとりが、噛み合ってないで盛り上がってて、なんだか可愛かった。
もう2人の様子をずっと見ていられそうだ。
むしろ2人が付き合った方がいいんじゃないかと個人的にはめちゃくちゃ思った。

またあの2人とランチしたいな〜オシャレで何が入ってんのかわかんないようなメニュー名のお店で。


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