裏切られたと感じた時には
期待という言葉について、君は考えたことがあるだろうか。
ぼくたちはみんな、何かに期待している。
明日晴れないかな、とか。
なんかいいことないかなーって。
期待することは悪いことじゃないけれど、できれば君にはあまり、期待しすぎないようにしてほしいんだ。
ひどいこと言っているように聞こえるかな。
どういうことか、話を聞いてほしい。
クリスマスプレゼントを楽しみにしちゃいけないわけではないよ。
運動会ができるように晴れることを期待していてもいい。
でも、人に期待しすぎちゃ、だめなんだ。
君が誰かに、たとえばともだちに期待してしまう姿を思い浮かべてほしい。
友達にマンガを貸してもらう約束だったのに、友達は持ってきてくれなかった!
友達が何かしてくれることを期待することはよくあることだ。
でも友達が「何かしてくれる」って期待していて、約束を守ってくれなかったら、君はどう思うだろうか。
約束を破った、いいかげんなやつだ、信じられない!
なんて、裏切られた気持ちになってしまうんじゃないかな?
確かに、約束は守らないといけない。
でも、友達にだって事情はあるかもしれない。
家族がマンガを読んでで、持って来られなかったかもしれない。
荷物が多くて持って来られなかったかも。
単純に忘れていただけかもしれないけど、忘れることは誰にだってあるよね。
裏切られた気持ちになってしまうのはね、期待しすぎてしまっているからなんだ。
「絶対」やってくれるだろう、って勝手に相手に期待して、やってくれなかったら、「なんでやってないんだ!」って相手を責める。
これって、すごく自分勝手でひどいやつじゃないか?
何度もいうけど、約束は守らないといけない。
でも、相手の失敗を責めてはいけないし、失敗だと感じるのは君が期待しすぎているからなんだよ。
じゃあ、どうすればいいかって。
勝手に期待するのはやめて、相手がどうしたら約束を守ってくれるか考えて、相手に合わせていくことが大事なんだ。
たとえば、忘れっぽい子だったら。
何かを持ってきてほしい場合は、出発する前に一言連絡を入れて、持ってきてもらうようにする、とか。
マンガだったり、プレゼントだったり、一方的に持って来させるより、自分の持っているものと交換したら、持ってきてもらえる可能性も高くなるんじゃないかな?
連絡を入れたり、交換するようにする、って相手だけにやってもらうんじゃなくて、自分も何かしなくちゃいけなくなるよね。
「期待」って言葉は、文字にあるように「待つ」状態なんだ。
何かがあること、何かしてくれることを、ただ「待っている」状態。
そうじゃなくて、君は何か行動を起こしてほしい。
ただ待っているんじゃなくて、考えて、相手に約束を守ってもらえるように行動してみてほしい。
期待はするもんじゃなくて、されるもんだからね。
相手に期待されたら、君はしっかり約束を果たせる人間であってほしい。
でもその前に、あまり期待しすぎちゃいけないってことを覚えておいてね。
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