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僕の大好きだった人~夢と現実~

この話は【僕の大好きだった人】第6話になります!
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【僕の大好きだった人】~夢と現実~

マモル君「ちょっと最近、星屑君元気なくない?」

「いやそんな事無いよ!」

まだマモル君への返事もしてないまま数日経ってた。



僕の周りは歌が上手い人が多い。

幼馴染も同級生も親戚も。
ちょっと思い出しただけでも何人か居る。

高校の同級生達とのカラオケで

マイ「ねぇ星!あれ歌ってよ!ほらあの、こないだ歌ってたやつ」

「あー、うん次入れるわ」

ケン「え!俺その曲歌いたかったのに!!」

「ん?ならケン君歌う?」

ケン君は同じクラスだったけど1つ年上で
喧嘩っ早いけど、仲間は俺が守る!みたいなタイプ。

マイ「星が歌った後に、もっかい入れて歌えば?」

ケン「あーならそうするわ」

みたいな流れがあって

僕が歌った数曲後にケン君が歌ってた。

ケン君は歌がめちゃくちゃ上手い。

ケン「やっぱ星より俺の方が上手かったよな!」

確かに上手いんよなと思ってたら

マイ「ケンの方が上手いかもしれないけど、
私はこの曲を歌ってる星がなんか好きなんよね」

誰かからしたら、マイからしても
なんとも無い一言だったのだと思うけど、

この一言が僕の人生を大きく変えた

やっぱマモル君に言おう。

言って駄目だったらそこからまた考えよう。

ただ、言う前にメンバーを先に集めておこう。

その間サポートメンバーで、
マモル君のとこでドラム叩かせてもらおう。

「マモル君あのさ、3か月だけ叩きたい」

マモル君「え!ほんまに!?やってくれるの?」

「うん、3か月やけど…」

マモル君「ちょっとメンバーに連絡するね!」

この3か月間の事も強く覚えてる。

駅前で待ち合わせして
練習スタジオまでマモル君が自転車押しながら2人で歩いて通ってた。
スタジオは週に1回ぐらいやったけど
終わった後はコンビニでホットスナック買って食べながら
喋ってる時間が、最高に楽しかった。

あっという間に3か月は過ぎて

その間にメンバー探しとくぞ!とか思ってたくせに
結局1人も見つけれて無くて。

予定してたライブが終わった後の打ち上げで

ボーカル「星君ってこのまま加入してくれるよね?」

「え?いや今日までやで!」

ボーカル「とか言いながら??やってくれるんでしょ??」

「ほんまごめん、嬉しいけど、俺やりたい事があるから」

ボーカル「まじで?このまま続けてくれると思ってたわ…」

あれ?俺3か月って言ったよな?と思ってたら

マモル君「いい加減にしとけって、星屑君困ってるやん」

え?何この守られてる感じ…マモル君…好き!笑

帰り際マモル君と2人になってから
「ボーカルのやつごめんね」と謝ってきた。

「いやてかちゃんと言えて無かったかな?俺が悪かったらごめん」

マモル君「今日までの約束やったから
先のライブ予定も入れてないし、悪ノリしただけやと思うごめん」

「全然大丈夫」

マモル君「てかやりたい事って何なの?ドラムやめちゃうの?」

そっか、今言わなかったら言う機会なくなっちゃうかもしれん

駅の前でちょっと喋ろうかと2人で座って

「マモル君あのさ、俺実は、歌が歌いたくてさ…」

マモル君「あ!やっぱり?なんとなくそうなのかな?って思った事あった」

「マモル君とバンド組みたくてさ」

マモル君「え!?嬉しい!やろ!!」

「え?」

マモル君「俺さ、星屑君の歌、好きやから嬉しいよ?」

「あ、それでほんまは今日までにメンバー探しとくつもりやってんけど」

マモル君「もうメンバー決まってるの?」

「いや…1人も決まってない…」

マモル君「てことは2人で1からやれるね!」

「え?ポジティブ!」

マモル君「なんかさ俺、星屑君と2人なら、なんでもやれそうな気がするんよね!」

同じような気持ちで居てくれた事が嬉しくて、
これから何か楽しい事が沢山始まる予感もして

最強なんじゃないか?夢なんじゃないか!?
こんな事あるの!?と思ってた。


僕らの音楽は、
僕の音楽人生はここから始まる。

次回僕の大好きだった人~夢に向かって走り出せ!~

お楽しみに!


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