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デザインチームが疲弊していた話

こんにちは!kintoneデザインチームのデザイナー、おーじです。
今回書くのは、今から約一年ほど前の出来事です。
かなりネガティブなタイトルから始まりましたが、現在のkintoneデザインチームは、それぞれの個性や武器を活かし、毎日ワイワイ楽しく仕事をしているので安心してください!
ただ、この状態に至るまでに、メンバー内でもさまざまな葛藤がありましたので、振り返る意味で書かせて下さい。
もし同じような悩みを持っている方の参考になれば嬉しいです。

デザイナー、いらないんじゃない?

kintoneデザインチームは、1年ほど前まで「下請け感」が強いチームでした。
PdMからユーザーストーリーの共有とともに「このバックログのデザインをやってほしい」と依頼され、デザイン案を考えたあと、PdMにレビューをして「頂く」スタイルでした。
機能の検討をする際も、PdMの方で要件検討が一通り終わってからデザイナーに依頼が来るので、機能全体の検討というよりも「画面の検討」の意味合いが強いデザイン業務が多かったです。
kintoneのPdM陣は、デザイナーの担当分野へも積極的にフィードバックをしてくれます。例えば、ページ構成、アイコン、要素の配置など...。ありがたいと思う一方で、デザイナーとしては「デザイナーいらないんじゃないか?」みたいに思うシーンも何度かありました。

未来が見えない

その当時、開発リソースがkintone全体を通して足りておらず、PdMは次のアップデートに何を持っていくかで常に頭がいっぱい、という印象でした。
PdMからすれば、検討が早く終わりそうなものからデザイナーに取り掛かってほしいので、デザインの検討が少なく、実現可能性の高いバックログが優先してデザイナーに回ってきていました。
そういったバックログはUI的に非常に地味な変更だったりするので、連続するとデザイナー的にはモチベーションが上がらない感じでした。kintoneには改善したいUIがたくさんあるけど、今のリソースだと永遠に手が回らないんじゃないのかと思ったり、デザイナーとしてどう関わっていけば良いのかわからず、あまり未来が見えない状況でした。

「自分が担当している」という意識が欠けていた

そんな中でも、デザイナーの中で時間に余裕ができた場合は、PdM内で検討がまだ進んでいない(デザイン検討の余地がある)バックログを担当してみたりしていました。そうすると、徐々にPdMもデザイナーに要件のところから検討を任せてくれるようになったりもしました。
そういった要件検討の進んでないバックログは、デザインやユーザー体験の検討の幅が広いので、デザイナーとしても検討のしがいを感じられました。
こういった経験を通して、ある程度のオーナーシップや責任があると、デザイナーとしての存在意義を感じられるのかなと気づきました。

チーム体制に大きな変化

そんな中、kintoneデザインチームのリーダーが辞めます。それが去年の8月とかです。
残された3人でデザイン業務を回す必要があったので、毎日とにかく必死で回していました。ってな感じで結構チームの雰囲気が悪く、疲弊していました。
ただ、ポジティブな変化もありました。
幸いなことに、翌年の2022年になると、新しいメンバーが5人も増えました。
今のチームメンバーは本当に多種多様で、新卒のデザイナーに始まり、エンジニア、デザインテクノロジスト、リサーチャーと、一気にチームが賑やかになりました。それに加えて、PdMもkintoneデザインチームの朝会や振り返り会に毎度参加してくれるようになり、多様なロールの集まるチームに変化しました。

デザインを楽しいと感じられるようになった

人数も増えたこともあり、今までの業務もやりつつ、デザイナーの方でやりたい改善などにも手を回せるようになってきました。リサーチャーの力を借りてプロトタイプのテストをしてみたり、エンジニアの手を借りてコンポーネントの整備を進めたりと、デザイナーがオーナーシップを持てている感覚が以前よりも増したと思っています。
何より、デザインを楽しいと思えるシーンが増えました。

権限委譲と分割チーム

オーナーシップに関する問題はデザイナーだけで感じていたものではなく、他の開発ロールの方も感じでいたようで、今はkintone開発チーム全体で検討範囲の分割や権限の委譲の話がでており、実際に試験的に取り組んだりしています。
kintoneという大きなアプリケーションを分割し、それぞれのチームの担当範囲を制限することで専門性のあるチームへと生まれ変わります。そうすると、PdMやエンジニア、デザイナーが、kintoneというプロダクトのすべてを把握する必要がなくなり、負担を軽減することができるようになります。
ただ、そういった取り組みをするにしても、人員が必要なのは当然なので、現状のデザイナー数では全然足りておりません。(もし「力を貸すよ!」という方がいれば是非お待ちしております。🙇‍♂️)

まとめ

といった感じで去年まで色々と大変でしたが、新しいメンバーの追加もあり、kintoneデザインチームは楽しく仕事をしています。
来週からは京都でチームビルディング合宿をする予定です!
チームの雰囲気が良いとメンバー間でのシナジーも生まれますし、何より心理的安全性が高くなり、みなさんクリエイティブに働けると思います。
しかし、チームの雰囲気は非常に良くなっているものの、正直まだ課題はあります。
他のプロジェクトとの兼務メンバー多いため、kintoneの専任デザイナーは2人ほどしかおらず、まだまだやりたいことができていない状態です。新メンバーへのオンボーディング方法を整備するなど、チーム拡大の準備をしている真っ最中です。引き続きチーム一丸となって頑張っていこうと思います。
また何かチームの変化があれば書きたいと思います。

デザイナー&リサーチャーを募集中です

今回の事例に登場したkintone開発チームでは、デザイナー、リサーチャーを募集しております。
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