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にわか短歌ファンの界隈探索クロニクル 1ヶ月目 2024/5

2024年5月から突然短歌界隈での活動を始めました。1ヶ月すごい勢いで読んだり詠んだりしてきた試行錯誤の記録です。

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5/7
遠野のワークショップで一緒だったコンアイコ氏が共有してくれた10連作に刺激を受け、返歌4首を思いつき、送る。

5/8
コン氏から返信をもらったことで、「いける」感触をつかむ。
この日から突然毎日作歌を始める。いまのところ途切れずに1日1首以上つくっている。DayOneの日記にその日作った歌を記録し始める。
この日は東京出張で、行きも帰りもずっと作歌したり、穂村弘『短歌という爆弾』を読んで過ごした。

帰りの新幹線で、武田ひか氏主催のDiscordコミュニティ『ヨミアウ。』に参加。

5/10
東直子さんによる1時間の講座を視聴する。2つの具体的なエピソードからの作例がわかりやすく、あらためて最初の入門としてはとてもよい選択だったと思う。

【オンデマンド配信】短歌はじめました 31音のつくりかた

同日、紀伊國屋書店 梅田本店で開催されている「短歌にふれるフェア」を見に行く。短歌フェアの8架だけを見て7冊買って速攻帰宅する。

元々持っていた山田航『桜前線開架宣言』で名前に見覚えがあり、よさそうだなと感じた人の本を手に取ることが多かった。初期にアンソロジー(多数の歌人の作品が出てくる本)を読みまくるのは大正解で、なじみ深い歌人の名前が増えると、界隈観察がとても楽しくなります。だいたい「代表作」は同じ歌が何回も出てくるので自然と覚える。

石川美南さんは、千種創一さんと同じ「外大短歌会」の創設メンバーであることを知る。『砂の降る教室』は、東京外大が府中に移る前にあった西ヶ原キャンパスの風景が出てきてとても面白い(昔、王子に住んでいたので)。

中澤系さんと川野芽生さんの歌は本当にディープでかっこいいのだけど、下手に真似できない。仰ぎ見るように読んでいる。


5/11
京都東九条「鴨葱書店」にて、木下龍也『天才による凡人のための短歌教室』を買う。触発されてペンネームを考えるのを諦め、本名で活動することを決める。

5/14
毎日1首以上つくるのが7日続いた。

5/17
また東京出張。オンライン歌会サイト「うたの日」への投稿を開始する。ちょうどこの日が3700日記念で、お題は「弥勒菩薩」。

うたの日は現在出詠14、Like平均6.14人、薔薇(選一席)はまだ無し。鳴かず飛ばずだが、お題にあわせて毎日作ること、「伝わらない、響かない」を味わう打席数が大事と割り切って、しばらく続けようと思う。短評をつけるのも楽しいので「まじめ」を続けている。

帰り道、コエテコカレッジの無料オンライン講座『第25回NHK全国短歌大会 選評座談会(大森静佳・永田和宏・穂村弘)』を視聴する。大森さんと穂村さんが動いているのをはじめて見る。学研都市線ユーザーなので、大賞作品の「新三田」について交わされる議論を微笑ましく見ていた(永田さんも大森さんも京大出で京都住み)。


5/18
村木先生追悼noteを書く。これをfacebookにポストしたところ、noteとtwitterを見ていない古い友人と職場の何人かに、短歌ブームが来ていることが伝わる。

5/19
大垣書店イオンモールKYOTO店にて、書肆侃侃房のムック『ねむらない樹 vol.11』を購入する。紙上選考会がとても面白い。この特集で、笹井宏之賞を取った榊原紘を知る。

5/20
twitter(現X)にて、麻木まだらさんの〈だるいってだるで数えることにする 1だる、2だる、サンダルで海〉に撃ち抜かれる。こういうのが流れてくるからtwitterはいいんじゃよ。

5/21
某南国に住む歌人の友人と久しぶりに話す。新田辺・山城書店で『NHK短歌 6月号』を購入。これ「N短」て略すのか。

5/23
Kindleで榊原紘『推し短歌入門』を読む。これはいろいろある短歌入門書の中でいちばんしっくりきた一冊かもしれない。

5/24
町田市民文学館ことばらんどが主催する公募企画にて、鈴木晴香さん選「泡」30首に入選する。ビギナーズラック!

noteの「おすすめ入り」みたいなもので、一回感覚を掴むといろいろなことがとても楽になる感覚がある。短歌については始めてから1ヶ月以内にこういう形で手応えを得られたのが本当に幸運だった。

5/25
『短歌友の会オンライン提出コース 2024春期生』に申し込む。このコースは座学ではなく「1回あたり新作未発表作品各回5首提出」×4(つまり年間20首)という非常にワークショップ的な講座で、入り口がこれでいいのかというのは非常に迷いつつ、でも短歌を学ぶのってリズム的に動画と相性が悪い気がして、入門から初級はとことん本で自学すると腹をくくって課金した。この告知を見た時点で「未発表5首」は存在していたが、5/31に提出する時点ではその5首は全部跡形もなくなっていた(一部、改作して含めた)。

5/26
奈良県大和郡山市の書店「とほん」にて、榊原紘 第二歌集『koro』(サイン本)と、今紺しだ『晴れあがり』を購入。

サイン本といっても「とほん様」と書いてあるわけだがw、とほんは非常に良い書店なのでわざわざ買いに行った価値があったと思う。特に平積みではなく、普通の棚に1冊立てて置いてあって「サイン本」というスリップが入っていた。

5/28
ヨミアウ。の新しいメンバーのみを対象としたオンライン歌会『新月歌会』に出詠。「夏雲システム」という、もともと俳句の会向けのシステムを使っているのだけれど、これが本当によくできていて、オンライン歌会楽しいなと思っている。

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ということで2ヶ月目に突入するが、一旦1年続けてみて、続いたら、その先のことをいろいろ考えてみようと思っている。

cover: UnsplashRyan Stoneが撮影した写真

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