【連載小説】#14「あっとほーむ ~幸せに続く道~」優しいキス~彼氏編~
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十四
上目遣いで見つめられて断れる俺たちではなかった。
「それはいいけど、どっちが先って話になると争いが起きるぜ? めぐはそこまで考えてるのか?」
悠斗が指摘すると、めぐちゃんは「いい方法があるよ」と言って立ち上がった。そして、さっき空けたチョコの小箱に掛けてあったリボンを持ってくるなり四等分にし、二本に「♡」、もう二本に「☆」を描いた。
「同じマークを引いた人同士がハグするの。くじなら、私が指名するよりずっと公平でしょ?」
「