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いい絵本が入荷しました

※長文ですが、最後まで読むと涙が出るかも…?知れません。

今回ご紹介する『まよなかのふとんおうこく』は、ランディス・ブレアというニューヨークで人気のイラストレーターさんが書かれた彼の初めての絵本です。
(ランディス・ブレアって、めっちゃカッコいい人だそうです)

アメリカでは発売と同時にモーリス・センダックの『かいじゅうたちのいるところ』の現代版!と高い評価を得ています。

以下、この本の出版社、井上さんから伺ったお話です↓
私はこのお話で泣きました。
皆さんの前でご紹介する時も泣きました。笑

『かいじゅうたちのいるところ』は、絵本の王様みたいに言われて世界中で売れている絵本です。

まず、かいじゅうたちのいるところという絵本について。
マックス少年が狼のぬいぐるみを着て、大暴れ(フォークを持って犬を追いかけたり)。
お母さんに怒られて夕ご飯抜きで部屋に放り込まれるのですが、その部屋に、にょきりにょきりと木が生えてきて森になってしまう。

そこへ船がやってきて航海していくと、かいじゅうたちのいるところへ着くのです。

しばらくそこでかいじゅうたちの王様になって遊ぶのですが、だんだんお母さんに会いたくなって、又航海して自分の部屋に戻ると、ちゃんと夕ご飯が用意してあって、まだほかほかとあたたかかった。というおはなし。

見どころは沢山あるのだけれど、マックスはどうしていたずらを始めて、大暴れしたのかな?って思ったんです。
理由なく暴れたりしないじゃない?
で、顔見ると、すごく悪い顔していて…

それが、ページを追っていくと、だんだん普通の顔に戻って行って、部屋に(現実に)戻った時には、優しい顔になっているのです。

なにか嫌なことがあっても、想像力の世界で魂を充分に遊ばせることができたら、解放することができたら、その嫌なことを忘れたり、心のどこかの部分で自己解決できるんじゃないかなと思うわけです。

さてさて、『まよなかのふとんおうこく』
主人公のワトソン、夜、一人で寝るのが怖いのです。
ついつい怖いもののことを考えてしまうから。

でも、ふとんの下から光がもれていることに気が付いて、そっとふとんをめくってみると、そこには星空があって、不思議な世界があったのです。
星に導かれて、どんどん進んでいくうちに、こわいものであったはずの奇妙な生き物が現れて、一緒に遊んだりするのです(恐怖に打ち勝つ)

奇妙な生き物に導かれた先には機関車が待っていて、そこから先は1人で、不思議な世界を進んでいきます。

たどり着いた先の高い塔を登ると、自分が進んできた道が一望に見渡されて、

「みえた みえた ふとんおうこくのすべてがみえた」

自分の想像力が作り上げた、自分だけの王国のすべてが見渡せる。

現実の世界に戻った後は、もう怖いもがなくなって安らかな眠りにつけた。というおはなしです。

これまた、想像力の世界を持てるのは素敵、そして大事かもしれないと伝えています。

誰しも眠れぬ夜がある。

そこを生き延びられるかどうかって、結局は自分の想像力の世界で、違うこと考えたり、そこで生き生きと頭を動かすことができるかどうかにかかってるよなぁと思います。

それができるのが、実は読書。

日常を忘れて、自己を解放できる何かを持てるかどうかで「生きやすさ」って変わってくると思うのです。

私は、子ども達に自分だけの王国を持てるようになってほしいな、眠れぬ夜をやりすごす術を身に付けてほしいなと願っていて、一人で生き抜く力は子ども時代に培われるもので、読書がその大きな支えになってくれると信じています。

大人になるまでの道で、本が友達であってほしいなと思っています。

以上です!
いかがだったでしょうか?

私は本屋になってよかったと心から思えました。
あなたや、あなたの大切な人に届きますように。

1,870円(税込)+送料
発行所:瑞雲舎
作:ランディス・ブレア
訳:大友剛

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