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irooto 色音

【自然に向き合い『ものがたり』を表現する】

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生み出す色にも描くモチーフにも、それぞれにひとつひとつの『ものがたり』があります。


下記の手順で日々試行錯誤を繰り返しながら制作しています。

①【ボタニカル(草・木・花)で手染め】
綿糸を煮洗いし汚れを落とし、ひとつの色をつくるのに5~10回の染め作業をくりかえします。
②【布を絞りボタニカル(草・木・花)で染める】
煮洗い後、シンプルに一色で染めることもあれば、布を糸で絞り、染めることで柄を出すこともあります。布素材は、綿、麻、リネンなどの天然素材を使っています。
③【定着(媒染)】も天然素材にこだわって
土に還る素材で媒染液も手づくりしています。
④【手縫いで描く】
染め上げた糸をつかって、柄を描きストールやおくるみ、羽織りなどを制作しています。
⑤【手縫いで創る】
染め上げた糸や布をつかって、ブローチや針山のオブジェなどのアクセサリーを制作しています。
これらすべての工程をひとりでおこなっています。

はじめまして。

【布・糸との出会い】布や糸に触れ合いはじめたのは、学生時代までさかのぼるのでもう25年も前のことになります。テキスタイルデザインを専攻し、その時にはじめて『庭の草木で染める』ことを研究テーマにしました。学生時代は、周りに草木染めの専門家もなく専門書も少なかったので大学の研究室に身を置いてはいましたが、誰からも教わることができませんでした。なので、はじまりから自己流ということになります。

【生きつづけること と つくりつづけること】人生80年として折り返しに入った今、さまざまな環境の変化を受け入れて生きてきたなぁと思います。現在は、娘の成長に伴い神奈川県とタイ・チェンマイでの『2拠点生活』をしています。大きな変化があったのは、娘が幼稚園で登園拒否になったこと。日本全国、娘にあった土地、学校はないか探しまわりましたが娘が選んだ学校は、日本国内ではなくタイ・チェンマイにある国際色豊かなモンテッソーリ教育の学校でした。その為、娘の学校がある時期は、タイ・チェンマイで暮らしています。

【真摯に疑問に向き合いひとつひとつ乗り越えていく】現在は、タイ・チェンマイと日本の神奈川県で生活しているので制作も2か所でおこなっています。この半分暮らしは、娘が中学に上がるまでの残り4年の『期限付き』暮らしです。『期限付き』の『よそ者』暮らしをすることで、この土地を汚してはいけないという環境への配慮から、より素材にこだわるようになりました。日本での染めしごとで必要な溶剤は、染織店で購入してきました。その為、草木染めと言えども各工程で化学薬品を用いることもありました。経験が少なく数少ない専門書を頼ったが故の結果です。でも、そのことは、「これでいいのだろうか」とずっと心に重たくのしかかっていた疑問でした。しかし、チェンマイの自然の中での作業を試みるようになったことで「良いはずがない」と決意することができ、今では、一切の化学薬品から決別し使用することはなくなりました。

モノづくりの相棒

【琺瑯の大きなタライと薪ガマ】草木染めは、繊細なので、染め上がる色に影響がでる鉄や銅、アルミといった金属資源を原料とした鍋を使っての染めしごとはできません。そのため、庭から収穫した染料をどっさり入れて色を煮出したり、染めるときに糸や布が絡まりにくい、口のおおきな琺瑯のタライを重宝しています。また、染めの作業だけでなく媒染液となる灰づくりにも使える手づくりの小さな薪ガマ、このふたつが今のわたしの大切な相棒です。何度もなんども繰り返しての染め実験につきあってくれています。

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ハマっています^^

【南国の素材】

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『期限付き』の『よそ者』、半分『南国暮らし』を最大限に活かすために、現在は、主に染めの仕事はチェンマイで行い、土地の素材で染めることにハマっています。日本以上に染めに関する参考書も染料専門店もない環境ですが、またとない機会、その後の日本での染めしごとにも必ず活かすことができると信じ、また自分の手で生み出すことに喜びを感じつつ日々試行錯誤を繰り返しています。

次回は、その染めしごとについて写真と文章で紹介していこうと思っていますが、先日、簡単に動画にまとめたものをFacebookとinstagramにアップしましたので興味のある方は、ぜひ見てみてください。

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参加しています。






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